わが国における威嚇猟とその用具
―野兎狩りの場合を中心に―

天野 武著
(元帝京大学教授/1933年生まれ)

2003年5月刊 
A5判・116頁・並製本
ISBN4-87294-284-1
1800円
品切れ
ここでいう威嚇猟とは、目指す鳥獣を威す手段を講じて、逃げこませるとか、すくませるとかして、それを生け捕りにする猟を指す。その典型例が野兎を捕獲する場合に見られたものの、現在ではその猟法は絶滅寸前の状態にある。本書は著者が確認した411地区の事例をもとに、威嚇用の猟具を威嚇手段によって分類し、類型把握をする。
【主要目次】
序章
第1章 威嚇猟の確認地
確認地の資料集成/確認地の分布状況
第2章 威嚇猟の類型分類
投げ飛ばし用威嚇用具
 竹・木の棒切れ
 木の蔓
 藁で編みあげたもの
 捕食者(天敵・タカ類)を模したもの/うすい板切れ/
 矢転用・不定型の威嚇猟具
振り用威嚇猟具(専用の威嚇猟具/転用の威嚇猟具)/その他
第3章 威嚇猟の特色と今後の課題
威嚇猟の特色
威嚇猟の対象となった鳥獣/生態系を洞察した猟技術/威嚇猟は多発的発生であると解されること/猟技術には様々な知恵が凝縮されること/猟技術には発展の痕跡が見られること/乱獲の防止に通ずる猟であること
今後の課題
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