巨大地主経営の史的構造

中山 清著
(京都女子大学教授/1937年生まれ)

2001年11月刊
A5判・492頁・上製本・函入
ISBN4-87294-218-3
12800円

前著『近世大地主制の成立と展開』(吉川弘文館 1998年刊)に引きつづき、越後国(新潟県)に存在した大地主を対象として、その実態究明を試みる。
江戸期を通じて、米作単作地域越後に生成・展開した地主的土地所有は、大地主の存在を特質とし、大地主は、江戸期型・幕末期型・明治期型に区分して把握することができる。
本書では、近世の大地主制の成立基盤の解明から、地租改正修了後、明治10年代後半の再編過程までを見通し、それを可能にした大地主成立の越後的条件の究明をふまえて、巨大地主経営の実態を明かにする。
【主要目次】
序 章 巨大地主研究の課題

第1章 近世巨大地主経営の成立基盤
第1節 近世大地主制の成立と展開
第2節 巨大地主経営における地主小作関係
第3節 巨大地主経営における金融部門とその活動
第2章 巨大地主経営の構造と展開
第1節 生成期巨大地主経営の構造と展開
第2節 巨大地主経営の展開構造
第3節 幕末期における固定期巨大地主経営
第4節 幕末・維新期における巨大地主経営の諸相
第3章 大地主制の再編と確立
第1節 明治初期の諸情勢と土地所有状況
第2節 地租改正と地主的土地所有
第3節 大地主制の確立
終 章 米作単作地帯における近世後期〜明治前期の大地主制
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