近世商家の儀礼と贈答
―京都岡田家の不祝儀・祝儀文書の検討―

森田 登代子著

(樟松蔭女子短期大学非常勤講師)

2001年9月刊
A5判・352頁・上製本・函入
ISBN4-87294-212-4
7400円 品切れ
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 本書は、近世後期の不祝儀・祝儀文書、具体的には、18世紀後半から明治初期まで、京都衣棚竹屋町で薬種問屋を営んだ岡田家に残された文書を検討し、祝儀・不祝儀の通過儀礼の全容を明らかにし、儀礼習俗や生活文化、とくに親類縁者間のつきあいによって形成された社交文化や贈答文化の社会的意義を究明する。

【主要目次】

序論 本書の意図と概要
序章 岡田家文書
第1部 岡田家不祝儀文書
第1章 葬礼準備と葬儀用衣裳
1葬礼準備 2参列者の衣裳
第2章 追善法要
1追善法要行事の意義 2誓因の追善法要 3岡田家到来物の相互比較 4追善法要と贈答切手 5年忌法要までの到来品と進上品の比較検討
第3章 遺物進上
1遺物進上の基本概念 2遺物進上品からみた社会意識と構造 3遺物進上品からみた衣裳と風俗の特徴 付:忌明けと月代の関係
第2部 岡田家祝儀文書
第1章 婚礼と贈答
1婚礼と贈答―宿這入・移徙 2新婚生活の所帯道具 3移徙における贈答品
第2章 婿養子婚と贈答―生前贈与と衣裳
1婿養子成立までの経過と贈答互酬 2贈答互酬 3婿養子成立後の往来と贈答
第3章 産育習俗と贈答
1京の出産事情と稲誕生 2初誕生から一歳までの成育儀礼 3出産贈答品 4上巳祝の贈答と社交 5髪置 6五歳の通過儀礼 7疱瘡と見舞贈答品


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