被差別部落史の研究
―移行期を中心に―


山本 尚友著

(世界人権問題研究センター専任研究員)

1999年12月刊
A5判・本文596頁・上製本・函入り
ISBN4-87294-156-X
11800円
品切れ

本書は、被差別部落史形成史解明のため、これまで研究が手薄であった移行期に焦点を絞って一書としたものである。
第1章は古代末期の非人身分の生成と、中世期において非人身分のなかから宿・散所・穢多などの賎民集団が分立する過程を扱った。第2章は中世末期における賎民集団の概況と、近世社会に入って宿・散所等が賎民身分から脱して平人身分となっていくのにたいし、穢多と新たに乞食を組織化した非人身分が法制的な賎民身分として定置される始期を扱った。第3章は近世末期から近代にかけての被差別部落の宗教生活を概観した。
そして第4章として、ある部落の前近代史略述したものと、民間陰陽師の歴史を平安時代から江戸時代までを通観したものを収めた。


【主要目次】

第1章 古代から中世へ
第1節 古代末期における非人身分の生成
第2節 中世における非人の賎民集団への分化

第2章 中世から近世へ
第1節 中近世移行期の賎民集団と権力の動向
第2節 中世末・近世初頭における賎民集落の分布
第3節 中世から近世における部落寺院の成立
第4節 近世身分制と賎民身分

第3章 近世から近代へ
第1節 真宗の信仰と平等の追求
第2節 散所の生成・解体と声聞師
索引/引用史料/引用文献


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