民俗宗教と生活伝承
―南日本フォークロア論集―

下野 敏見 編
(鹿児島純心女子大学教授)

1999年5月刊
A5判・444頁・上製本・函入
ISBN4-87294-146-2
11800円


下野敏見氏の指導のもとで、鹿児島大学(比較民俗学コース)に提出した修士論文11編を加筆・改稿のうえ収録。いずれも、フィールドワークを重ね、現地で考え、そこで得られた資料を比較し、先行文献を渉猟して研究を深めた、意欲的な論考である。
「…そのレヴェルは高い。何よりも豊かで貴重な資料に恵まれた地の利がある。それら資料博捜の力、そして問題設定の方法、課題解決の手法、それぞれが十分に錬磨されている。…文化人類学など隣接の諸学にも大変な利益を与えないではおかない」 (櫻井徳太郎氏「序」より)


【収録論文】

序−民俗学発展の布石− ……… 櫻井徳太郎
1 民俗宗教
南九州のシャーマニズム ……… 渡辺 一弘
真宗における呪術的秘儀集団の成立過程 ……… 楠本 智郎
南九州の修験道−金峰山と地域社会− ……… 溝辺 浩司
2 民俗行事
南九州の仮面 ……… 古林 孝子
薩摩日置八幡御田植祭考 ……… 小島 摩文
海での願い−磯遊びをめぐって− ……… 松村 利規
3 民俗生活
南九州のたたら製鉄技術 ……… 町 健次郎
海運の伝承−鹿児島の船乗り・船主・運搬船− ……… 井上 賢一
南九州の牧 ……… 田中  勉
4 民俗伝承
薩摩藩麓における風水 ……… 陳   躍
伝説・世間話の形態 ……… 大石 和世
解説とあとがき ……… 下野 敏見


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