No.X-67(2006.1)

「落日の民俗学」その後】

 この「裏だより」401で、「落日の民俗学」と題して、民俗学系の本が売れないと嘆きましたが、その直後に開催された日本民俗学会当日の売上げをご報告します。販売場所が発表会場から離れていたという悪条件にもかかわらず、売上げ50万円。ここ数年来の最高でした。お買上げいただいた皆様にお礼申しあげます。
 今回は、事前に、毎回のDMの他、民俗学系のDMも2000通だして、新刊も揃えて、これでダメならあきらめるしかないか、という気持ちで臨んだのですが、お蔭様で、なんとか…。学会での売上げは、その直前に用意した新刊の売れ行きに大きく影響されます。今回は、『葬儀と仏壇』『現代都市伝承論』が売れたので、上記のような売上げになりました。
 でも、あとで同業の人から言われました。岩田さんって、うまいよね、売れない売れないと言いながら、しっかり売ってるもんね、と。そりゃまあ、商売ですから。売らないことには、ねえ…。私も、この「裏だより」で嘘は書かないけど、書かなくてもいいことは書かないし…(ふふふ)。
 で、話が長くなりましたが、民俗学は「落日」だったかどうか、ですが、う〜ん、判断がむずかしいですね。大会当日の売上げは良かったものの、その後の売れ行きは良くないので、「落日」というよりも、「たそがれどき」という感じでしょうか。