No.788(2013.02)

【遅い・長い・赤い】

 なんの話か判りますか。共同執筆の論文集を出すと、必ず、こういう執筆者がいる、という話。
 まず、原稿の提出が遅い。締め切り日が来てから書き出すくらいだから。校正の返却期限も守らない。原稿が書けない、というのは判るが(というもの困るが)、校正が遅いっていうのは、どうしてよ。
 つぎ、原稿枚数(字数)を超過する。長い。この業界、いまだに 400字詰め原稿用紙の枚数でカウントとするが、日本史系では50枚というのが多い。このテーマでこのくらいでまとめる、というのは書いてて判りそうなものだがな。逆に、この枚数ならこのくらいしか書けないよ、とか。
 そして、校正の段階で訂正(修正)が多い。訂正は原則として赤字で入れるので、訂正が多いと、校正ゲラが真っ赤になる。共同執筆の論集の場合は、原稿提出から数年かかって校正が出る、という場合もある。そんな場合は、その後の状況の変化で、訂正しなければならなくなる、というのは判る。それ以外は、本人の問題でしょ。直したからって、良くなるもんじゃないのだが。
 で、この3つ、たいてい一人でいくつもやってくれる。