No.686(2011.5)

【死体が腐乱化し白骨になるまでを九つの相として描く仏教画】

 これって、「日本経済新聞」4月16日付の広告に使った(使おうとした)広告文です。書籍は『九相図資料集成−死体の美術と文学』です。この本の内容を27文字で説明せよ、となったら、こうなるわけですよ。新聞広告だから、まず「九相図」の説明をしないと判らないだろう、と思うわけです。これが専門誌であれば、別の説明の仕方になりますが。
 なんでこんなことを書くかというと、この広告、日経の審査部?から掲載拒否にあったんです。これのどこが悪いの、と思うでしょ。そうなんです、時節柄、震災の被災者の気持ちを考えて、「死体・腐乱・白骨」という言葉は避けるように、ということです。
 それは出来ないと言ったら、このままでは掲載は出来ませんという返事。なら、出してもらわなくて結構、ということになりました。
 参考までに、「幻の広告」を載せておきますね。