No.587(2009.12)

【献本発送】

 この秋の新刊ラッシュで、著(編)者からの献本発送依頼の作業が遅れ、転居先不明の処理も含めて、最終的に終わるまで1か月半もかかってしまった。
 正直いって、この献本発送、結構たいへんです。著者から献本先の宛名データをもらえる場合はまだいいのですが、もらえない場合は、それから作らなければなりません。発送が終わっても、転居先不明などで戻ってきた時は、宅配業者→倉庫→岩田書院→著者→岩田書院→倉庫→宅配業者、というルートで転送処理をしなければなりません。
 今年の春から、著者買上げは3割引、発送を代行する場合は送料・手数料をもらう、ということにしたのですが、できれば、本人に発送して欲しい、というのが本音です。
 じつは数年前に、献本発送で大失態をしたことがあります。著者の依頼で献本発送をしたのですが、その際、挨拶状を入れました。その挨拶状は「○○様(先生)」という名前入り。当然、発送リストのデータと挨拶状とは対応させなくてはなりません。これは常識。ところが、発送を委託していた倉庫の管理会社に、その確認を怠ってしまった。
 結果、どういうことが起こったかというと、完全にシャッフルされてしまって、49件の献本先と挨拶状の名前とが、すべて違ってしまった、という、信じられないことが起きてしまいました。わが出版人生で初めての出来事。我ながらかなりのショックです。
 そんなこともあって、11月以降の新刊の献本発送は、著者におまかせです。発送用の送り函くらいサービスしてしまいます。これで、ずいぶん楽(らく)になりました。