No.492(2007.3)

【編集実技:校正赤字入れ編

 校正ゲラに著者が入れてきた赤字で、判りにくい入れ方3例。
 赤字を入れ間違ったとき、元の字を生かす場合、「イキ」という指示を出すが、その、「イキ」をどこに書くかの問題。まず、間違って書いた赤字を 消す。そのあと「イキ」を、@その赤字の脇に書くか、A元の正しい字の脇に書くか。正解は、A元の字の脇。赤字の脇に「イキ」と書くと、間違った赤字を 「イキ」にするように見えてしまい、混乱する。
 字下げ・字上げの指示。字下げは凸型で、下げたい所までおろせばいいので簡単。字上げの場合、凹型で上げたい所まで引きあげるというのは、判りにくい。単純に↑で上げたい所まで上げればいい。
 訂正が多くて判りにくい場合は、いったん赤字を入れたあと、そのそばに見本を書いておくといい。ただしその際は、鉛筆などで記すほうがいい。赤 字はあくまでも訂正だけに限ると、赤が少なく見える。赤字が多いと、現場で修正作業をする人が、いやになる。ゲラの「見た目」の「きれいさ」は、大事で す。