No.432(2006.6)

【定価の安い本は…

昨年末から今年に入って、定価の安い本を何点か作っている。
 大島建彦『アンバ大杉の祭り』3200円、園田女子大学『丹波ののぼり祭り』1400円、荒川ほか『浜松まつり』2400円、佐藤博信『越後中世史の世界』2200円、多仁安代『日本語教育と近代日本』2800円、松本一夫『日本史へのいざない』2000円、岩井正浩『これが高知のよさこいだ』1800円、愛知大学『ふるさとに住む』762円。
 ページ数・発行部数に違いはあるが、平均すると200ページ・800部で、定価2000円。
 さてこの経費だが、印刷・製本・校正費で平均約75万円。1冊売れて卸し正味が1340 円なので、経費を割ると560部。それだけ売れて、やっと原価回収。そのあと100部売って広告費や諸経費を回収。ということは 660部売れないとダメってこと?。完売しても利益が18万円?。この計算、何か間違ってないか?。
 せめて損をしなければいい、と思っているのだが、やはり、こういうことをやっていてはいけない、ということでしょうねえ…。だから、ブックレットや選書などのシリーズ以外は、やめようと思うのです。いいですかね…。でも、学会や研究会に本を売りにいくと、安い本しか売れないので、そういう本もないと、淋しいしな…。