No.406・407(2005.10)

静かに(?)断裁を決行】

 昨年末に断裁処理をする書名と冊数を決めていたが、それを著者に報告するのがためらわれて、ずるずると秋になってしまった。で、結局、だれにも言わず、そ〜っと断裁することにした(言ってるよ。って…)。その理由はいくつかある。
 まず、著者に手紙を書きにくかったこと(なかなかうまく書けない)。
 それと、何年も前に出した本がこんなに残ってるから断裁します、と今さら言われても、著者にとっては、数年前の成績表を持ち出されて親からぶつぶつ文句を言われるような気がして、おもしろくなかろう、ということ。
 それと、断裁するのは、在庫冊数の多い順ではないこと。というのは、実際に倉庫に行ってみると判るのだが、薄い本は、ひと山で納まっているのに、厚い本は、ふた山になっていて、この山をひとつにすると、倉庫の賃借面積が減る、という事情がある。なので、在庫冊数が多いにもかかわらず、断裁をまぬがれた本が何点かあるということ。
 読者に対して理論武装ができなかったこともある。何人かから言われたのだが、断裁するくらいなら、図書館に寄贈するとか、超特価で売るとかできないのかと。確かにそういう気持ちは判る(ここで判ってしまうと、そのあとの説得力がなくなるのだ)。でも、売れないから断裁するのであって、そうすることによって、ますます売れなくなるような方法は、とってはマズイだろう、というのがこちらの理論なのだが、果たしてこれで「武装」できただろうか?。
 というわけで、22点2300冊を断裁する。9月末の総在庫冊数95000冊。