No.339  2004年10月

在庫の断裁処理

 10月末時点で、岩田書院の在庫総数は8万冊を超えた。倉庫会社に一括して管理してもらっているのだが、その管理料の基本は、床面積である。昨年末に増やして、現在38坪。坪単価5500円。置いておくだけで、毎月20万9000円かかることになる。今年になって、新刊の量がかなり増えているので、更新時期になると、また加算されてしまう。
 よく言われることだが、在庫にも税金がかかる、というのは税制の優遇措置で回避できるのだが、倉庫代は、物量を減らさない限り安くならない。岩田書院は、いままで断裁処理をしてこなかったが、いよいよせざるを得ないか、というところである。
 断裁するくらいなら、著者にタダであげたほうがいいとお思いかもしれないが、それが、そうもいかないのである。著者にあげてしまうと、それが関係者に出回って、売れない本がさらに売れなくなってしまう。古本屋さんに安値(定価の10%以下)で売ってしまう方法もあるが、それも古書市場にでて、値崩れしてしまう。
 やはり、刊行後数年たっても 在庫が300冊以上ある、というのは断裁だよなあ〜。結局は、人知れず断裁ということになる。でも著者に報告だけはしますから。そうでないと、在庫が急に減ったのが売れたと勘違いされても困るので…。
 というわけで、年末には、著者に連絡することにしよう。あっ、先生の本のことじゃないですから…。あっ、いや、そのぅ…。


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