No.336  2004年10月

民俗学会を退会?

 民俗学関係の全国学会である「日本民俗学会」の会誌『日本民俗学』の会員異動欄に退会者一覧がでるのだが、そこに岩田書院の名前が載った。それが、今年の大会の直前だったため、大会会場で、何人かの方から「岩田さん、退会したの?」と聞かれた。
 なぜ退会ということになったかというと、「岩田書院」と「岩田博」が 二重登録されていたので、岩田書院のほうを消してもらおうとしたのだが(だって入会してない)、その処理として「退会」という扱いになって、会誌に載ってしまった、というのが実情。
 岩田書院の出版点数としては、日本史と民俗とが、ほぼ半々なのだが、日本史の本を刊行する出版社の数が多いのに対して、民俗の本をだすところがほとんどない状況のもとで、岩田書院が民俗学会を「退会」→「民俗学関係書の出版から撤退」という想像が働いたのだと思う。やっぱり、売れないからなのか、と思ったとしたら、その人は状況が見えていると言っていいだろう。そう思わせるだけの判断材料はあるのだが、まだ、そこまでは考えていない。
 ある出版社から、民俗学関係の新刊をだしたのだが、どうやって売ればいいか、と電話がかかってきた。答えは…、「何もしないほうがいい、やればやるだけ、経費がかかって売上げが伴わないから。」身も蓋もない答えになってしまったが、本当のことだし…。ねえ。


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