No.1057(2018.10)

【「地方史情報」「地方史文献年鑑」 終刊へ向けて】

 そろそろ、「地方史情報」と「地方史文献年鑑」を終わらせようと思う。
 いま「地方史情報」は、15,000部発行、その制作費と発送費を維持するためには、同時にDMする新刊が10点くらいないと、新刊1点あたりのDM経費が馬鹿高くなってしまう。幸い?2018年は新刊点数が多かったので、地方史情報も3回・総212ページを発行できた。これが年間の新刊20点程度に落ちてくると、DMは年2回が精一杯だろう。そうなると、地方史情報の速報性が失われる(現状でも発行後、半年遅れの掲載)。というより、1号あたりのページ数が100ページを越えて、岩田書院ブックレット並になる。
 新刊点数が半減すれば、当然、売上も減るわけで、地方史情報の制作費を出すのが苦しくなる。となると、それをベースにして作っていた「地方史文献年鑑」の刊行も難しくなる。岩田書院の終息とともに、地方史情報・地方史文献年鑑も終刊である。となると、このあと、どうなるのだろうか。
 各地の研究団体は、雑誌を刊行したら、自分のサイトで、その情報を公開することは必須だろう。それとともに、国立国会図書館と県立図書館には必ず寄贈してほしい。
 岩田書院に送ってきてくれた雑誌は、紙媒体の「地方史情報」は発行できないが、PDF版で作って、岩田書院のサイトで公開することは出来るかもしれない。
 地方史研究協議会の機関誌「地方史研究」は隔月刊で、現在でも地方史研究雑誌の紹介をしているので、岩田書院に送ってもらっていた雑誌を、そちらに送るように誘導して、そこで紹介してもらう方法もある。ただし、こちらは会員制の雑誌なので、雑誌が紹介されても、会員でないと見ることができない。というか「地方史研究」は学会誌なので、雑誌を紹介するスペースが少ないため、載せきれないだろう。
 どこか引き受けるところがあるか?。
 年鑑は どうする?。現状で実売100部、という状況では、あとを引き受ける出版社はないだろう。これで終刊。もう冊子の年鑑版目録の時代ではないのかもしれない。
 「長い間、ありがとうございました。」と言って終わらせたら、あまりにも身勝手だろうか。そうではないよな。
 じつは、昨年(2017)のDM縮小アンケート以来、新規の顧客に対して「地方史情報」を送っていない。なので 何のことを言ってるのか判らない人もいると思う。「地方史情報」をご希望の方は、ご連絡ください。
 この「地方史情報」をもとに、年鑑版を作っていて、これが「地方史文献年鑑」で、この2017年版で 21冊目になる。第1冊は500部作った。そのくらい売れると思った。というか、そのくらいの思い入れがあった、というべきだろう。それが、この2017年版の発行部数は200部である。これじゃ 本にする意味があるのか、と問われる部数だろう。もうそろそろ、お仕舞いにしようと思っている。