No305  2004年4月

総額表示について@

 この4月から総額表示が義務づけられました。岩田書院では、従来通りの表記で通します。ご了承ください。要は消費税込の金額表示にしろ、ということで、出版業の場合は、再販制(定価販売制)のもと、定価の決定権をもっている出版社がその責任をもつことになります。
 しかし、税率が変更した場合、税込価格は変更になるわけですから、そのつど対応しなければなりません。それがいやで、外税方式に落ち着いていたものを…。奥付・函・カバーなどは本体価(税別)表示で、スリップといわれる注文短冊の頭(その形から 俗にボウズという)に税込価格を表示すればいい というお墨付きをもらったそうで、そういう対応をするところが多いそうだが、なんと姑息な…。
 最近は、奥付に定価を表記しない出版社が大半を占めているようだ。これなら、消費税率が変わっても、カバーをつけ替えれば簡単に対応できるし、増刷に際して値上げしても旧定価の本が混在することもない。
 でも、本の定価って、需要と供給の関係で決まるのではなくて、それを考慮しつつ、その時点での製作原価から判断して、出版社が決定するのであって、だからこそ勝手に値下げして売るなよ、といえるんでしょ。
 岩田書院は再販制じゃなくてもいっこうに構わないのだが、定価を自分で決めるのなら、きちんと表記しておこうと思う。勝手に自分で変えられないように。だから税率が変わるたびに対応などできない。これでなんの支障があるというのだろうか。(続く)


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