No.141 1999年5月
【図書館の対応の違い―『地方史文献年鑑』編集余話(2)】
 『地方史文献年鑑1997』刊行(1999.3)にあたっては、全国の県立図書館の全面的な協力が得られた。それによって、かなり充実した目録になったと思っている。ところで、どの程度の協力か、というと、小社で事前に把握している情報のチェックと、それに漏れている雑誌の目次をコピーしてもらうことである。しかしその労力は、県によって随分ちがう。その差は、県ごとの情報量による。
 本書の収録頁数の県別ベスト5は、長野・東京・福岡・千葉・神奈川で、以下、沖縄・大阪・群馬・新潟・静岡・広島、と続く。多い県になると、封筒にドサッとコピーが入って送られてくる。これだけの作業をするとなると、かなり時間を割かれるはずで、その協力にたいして、改めてお礼をするとともに、一私企業の調査依頼にたいして、よく、ここまでやってくれた、と感心もするのである。
 ちなみに、調査に協力してくれなかったところが6都県あるが、そのうち、5つが上記に掲げた中に入っている。なお先日、年鑑ができたのでそのお礼に本を1冊送って、98年版の調査依頼をしたのだが、昨年調査に協力してくれた館の中で、今年は断ってきたところが数館でてきた。この対応の違いは、一体なにによるのだろうか。

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