No.83 1997年5月
【教科書採用品の集計結果】
 今年度の大学教科書の採用品は11点で、総冊数約2900冊になった(返品が少ないといいのだが)。有難いことである。教科書に使ってくれた著者と、買ってくれた学生さんに、まず、お礼を言わなくてはならない。これは著者が、教科書に使ってやらないと岩田書院がつぶれるんではないかと心配してくれているためである。
 たしかに、岩田書院は高定価の専門書については、安定した読者がついてくれているので、なんとか採算をとれるのだが、定価の安い本だと、部数を多く売らなければならないので、苦しい。そんな状況を察して、著者が教科書に使ってくれている、というのが実状である。
 したがって、初めから大学のテキスト用につくったものではないので、著者以外の先生が教科書に使ってくれる例は少ない。そこで今度は初めから、大学のテキストに使え、しかも入門書としても使えるような本をつくろうと考えている。まずは「歴史民俗学入門」「宗教民俗学入門」の2冊を、再来年の新学期にむけてスタートした。

前の裏だより 目次 次の裏だより