No.2 1993年6月
【本の値段の表記について】
 小社の値段表記は税抜き価格(いわゆる本体価格)です。お買い上げの際は、消費税(3%)を上乗せした価格(いわゆる定価)になりますので御注意ください。
 現在では、ほとんどの出版社が税込価格で新聞・雑誌に広告しています。そしてその税込価格に1円単位の端数がでないように、本体価格に端数をだしています。
 少数の出版社(未来社・みすず書房・東大出版会など)が消費税に反対して、従来どおり本体に端数をつけず(丸くする)に、税込価に端数をだしています。しかしこれらの出版社は、宣伝する時は税込価の表示です。税込価格で宣伝をするのなら、税込価を丸くすればいいのに…、と私などは思ってしまいます。ほんの数円だけ価格を調整すれば、本屋さんの店頭で1円玉のおつりをださなくてもすむんだから。
 そもそも、本の定価は出版社が各自の判断でつけているものです。従来でも、少しでも安く思わせようとして、4800円とか、7800円とかいう値段の本が多くありました。1冊ずつ原価計算をして、その数字にもとづき定価を決定しているのですが、最終的に決める時は、端数をださずに、しかも前記のような数字にそろえてしまいます。このように、価格決定に際しては1円単位の端数はどうにでもなるものなのです。
 それを、私のように、少しでも安く見せたい、という下心(?)がある場合は、宣伝の時も税抜き価格の表示で、7900円とします。税込価で8137円です。これを税込価で宣伝して8100円とするよりは、安く見えませんか?
 ちなみに、文房具の場合は、この外税方式です。
 というわけで、小社の値段表記は税抜きです。御了解ください。
     
  1997年4月から消費税率が5%になることを考慮して、本体価格を丸くする出版社が少しずつ増えてきました。

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