松下正和・河野未央編『水損史料を救う 風水害からの歴史資料保全』

評者:あ
「日本歴史」740(2010.1)

 一九九五年の大震災後の被災歴史資料保存活動から生まれた歴史資料ネットワークが、風水害による被災史料の救出・保全という新たな然も待ったなしの難題に直面し、試行錯誤の活動の中で見出した具体的な史料修復・保全方法と活動の過程で浮かびあった様々な課題を世に問うたもの。単なるハウツー本ではない。史料の「保全」とは何か、誰によっていかになされるべきか、真摯に「現場」に向き合った人々からの深い問いかけの書でもある。(あ)


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