たばこと塩の博物館編『広告の親玉 赤天狗参上! 明治のたばこ王 岩谷松平』
 
「日本歴史」727(2008.12)

 二〇〇六年に開催された同名の展示会の、関連講演会の講演録。派手な広告で知られる煙草商・岩谷であるが、本書ではむしろその時代背景に焦点を当て、内地雑居、博覧会、広告手法、印刷技術といった論点をそれぞれの専門家が解説する。岩谷がまさに「時代の子」であったことを痛感させられるが、複数の筆者が、「国益」への貢献を正面に据えた岩谷の広告手法を、企業の社会的責任といった現代的文脈で注目しているのも興味深い。(ぱ)



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