著者名:森田 悌著『推古朝と聖徳太子』
評 者:(小)
掲載誌:「日本歴史」695(2006.4)

六世紀末から七世紀前半にかけての推古朝が、冊封体制から離脱して律令国家建設に向かう、日本古代の大きな分水嶺であったとの観点から、当該期の社会構造の変化、対外関係、政治改革、宗教政策等諸問題を取り上げ論じ、あわせて近年説かれるようになった聖徳太子虚構説に対しても批判を行う。広範な問題が一冊で論じられているため、若干、先行研究批判が簡略でわかりにくい点もあるが、今後の六〜七世紀研究に欠くことのできない一冊となろう。(小)
 
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