高橋 敏著『韮山代官江川家と地方支配』

評者:な
「日本歴史」761(2011.10)

 江戸時代の著名な幕府代官と言えば、江川英龍は、その一人に挙げられるだろう。しかし、彼本来の活動基盤である歴代の伊豆の代官としての江川家の姿については、必ずしも知られているわけではない。本書は、代官としての江川家のあり様を、打ちこわしや天保改革といった、代々の江川家が向き合った政治的・社会的課題を通して描き出す。著者が若いころより蓄積してきた研究論文集の体裁をとっているが、チャレンジに値する一書である。


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