田村貞雄編『「ええじゃないか」の伝播』

評者:(維)
「日本歴史」748(2010.9)

 二〇〇九年九月に京都府城陽市で開催された「ええじゃないか」関西シンポジウムの記録。同じ編者らによる一九八七年の東海シンポジウム以降、庶民日記等の刊行や博物館特別展の企画が相次いだほか、地域祭礼との関連性を追究する研究が進展した結果、御札降りを伴わない流行や、伊勢御蔭参りに限らない多種多様な信仰に基づく祭礼行事の再現として流行した事実が指摘されるなど、従来のイメージは再検討を求められつつあることがよく分かる。


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