高野山信仰と権門貴紳
−弘法大師入定伝説を中心に−
御影史学研究会 民俗学叢書S

俵谷 和子 著
(西宮市教育委員会学芸員/1970年生まれ)

2010年12月刊
A5判・372頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-658-1 C3339
8400円 (税別)
高野山には、弘法大師空海が入定して弥勒出世を待つとする入定伝説がある。
この考え方はいつから発生したのだろうか、その理由を求めることが本書のテーマである。
高野聖らの役割はもちろんだが、天野社と平清盛との関係や、藤原道長の高野山参詣、仁和寺の天野社支配など、権門貴紳の動向をとらえつつ考察。
【主要目次】
第1章 弘法大師入定伝説の成立と展開
 第1節 高野山弥勒信仰―その成立過程をめぐって―
 第2節 高野山納骨信仰成立前史
 第3節 高野山奥の院の成立
 第4節 高野山開山伝承と定賢
第2章 天野四社明神の成立と平家
 第1節 天野四社明神の成立と平清盛
 第2節 行勝・天野社と平清盛
 第3節 天野社と天野四社明神
 第4節 保元元年の高野山大塔再建とその資材運搬道
 第5節 西宮浦の史実と伝承
 第6節 高野山一心院行勝上人の検討
 ―出身地兵庫県西宮市高木からみる―
第3章 仁和寺の発展と高野山
 第1節 藤原道長の高野山参詣をめぐる問題
 第2節 弘法大師入定伝説と仁和寺
 第3節 仁和寺の天野社支配
 ―仁和寺六箇庄と覚法法親王をめぐって―
第4章 仁和寺と道
 第1節 仁和寺の建立をめぐって
 ―光孝天皇陵と大道―
 第2節 福応神社と覚行法親王
 ―兵庫県西宮市今津という場所を手がかりに―
 第3節 淀川の川津「今津」を考える
 ―『山槐記』に見える「今津」を中心に―

ご注文へTOPEへ