松浦さよ姫伝説の基礎的研究
【古代・中世・近世編】

近藤 直也 著
(九州工業大学教授/1954年生まれ)

2010年5月刊
A5判・318頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294-620-8 C3039
2800円(税別)

2015年5月[2刷]
「羽衣の伝説」「浦島太郎伝説」と並んで、日本三大伝説、三大悲恋物語として称えられる「松浦(まつら)の小夜(佐用)姫」伝説は、肥前松浦郡を中心として、全国に見られる。
本書では、古代の記紀・風土記・万葉集に見える「さよ姫」伝説から、中世の歌学書・説話集を経て、近世の地誌・随筆類まで、68点の資料を検討し、その変遷を明らかにする。
これらの検証の結果、古代〜中世の定型の発見、褶振山が鏡山と呼ばれる契機、さよ姫が鏡宮から加部島へ遷宮する経緯、さよ姫厳木出身説がかなり新しいものであること、そして最も根本的なもの、すなわち、姫が松浦岩経由で加部島に渡り、田島宮末社の佐與姫神社として祀られなければならなかった本当の理由、などを明らかにする。
【主要目次】

第1章 古代編
 記紀・風土記・万葉集に見えるさよ姫伝説

第2章 中世編
 古来風躰抄/
 和歌色葉/
 八雲御抄/
 色葉和歌集/
 平家物語/
 十訓抄/
 古今著聞集/
 奥義抄/
 万葉集注釈・豊前国風土記/
 源平盛衰記/
 義経記/
 峰相記/
 詞林采葉抄/
 河海抄/
 平記/
 謡曲江口/
 梵燈庵袖下集/
 曾我物語/
 謡曲松浦/
 謡曲池贄/
 花鳥余情/
 秀吉朱印状

第3章 近世編
 恨の介/
 太閤記/
 歴代鎮西要路/
 本朝地理志略/
 神社啓蒙/
 本朝諸社一覧/
 新編鎌倉志/
 日本国花万葉記/
 和漢三才図会/
 広益俗説弁/
 艶道通鑑/
 松浦昔鑑/
 ひらかな盛衰記/
 唐津名所記/
 妹背山婦女庭訓/
 雲根志前編/
 西遊雑記/
 松浦古事記/
 俳諧柳多留拾遺/
 佐用姫神社由来/
 雲根志三編/
 松浦拾風土記/
 松浦記集成/
 殿原寺縁起/
 松浦佐用媛 石魂録/
 うき草のあと/
 めざめのすさび/
 海録/
 甲子夜話/
 太宰管内志/
 遠思樓詩鈔/
 丹邱邑誌/
 傍廂/
 松浦の家つと

【続刊】近現代編(2010年10月刊行予定)

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