年中行事論叢
−『日次紀事』からの出発−

日次紀事研究会(代表:山路興造)編


2010年3月刊
A5判・422頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294-606-2 C3021
9500円 (税別)
黒川道祐『日次紀事』貞享2年(1685)は、実際に洛中洛外を足で歩いて、フィールド調査をした成果が、余計な考察を加えることなしに、正月元日から月日を追って詳細に整理されており、その内容に信が置けるため、その紀事を子細に読み込むことによって、今日の京都の年中行事や習俗の本来の姿を知ることができる。
本書は、民俗・歴史・芸能史などの研究者によって始められた読書会の成果。
【主要目次】 
   第1部 行事・儀礼へのまなざし
「節季候」考 山路 興造
千本ゑんま堂大念仏狂言考 斉藤 利彦
鞍馬寺の竹伐り会
 −中世蓮華会試論−
野地 秀俊
祇園会山鉾鬮取考
 −戦国時代から近世前期にかけて−
河内 将芳
年中行事としての相撲儀礼の展開
 −伝承と文献との整合性についての試論−
橋本  章
和泉流狂言《瓢の神》成立考 長田あかね
室町幕府の年中行事
 −同朋衆の役割を中心に−
家塚 智子
中国の山車
 −唐玄宗朝を中心に−
原田 三壽
 
   第2部 組織・担い手からの広がり
貿易扇−
 一時代を担った京都の産業−
佐野 惠子
木地屋「根元地」の近代 木村 裕樹
「えびす」にまつわる人々 中野 洋平
神性を帯びる山鉾
 −近世祇園祭山鉾の変化−
村上 忠喜
日光東照宮御神忌祭と田楽法師
 −変容する祭礼と芸能者の交渉史−
吉村 旭輝
中世の楽琵琶の宗家・西園寺家と妙音天信仰 大森 惠子
中世北野社御供所八嶋屋と西京 高橋 大樹
松梅院禅予と宮寺領の回復
 −所領注文作成を例にして−
貝  英幸

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