「本書は、2004年に開始した「アーカイブズ情報の資源化とネットワークの研究」プロジェクトの研究成果のひとつである。本研究はアーカイブズ情報の資源化と、その情報の提供環境のあり方について、国際動向なども踏まえ実験的な取り組みを通じて提案するために、具体的に次のような目的を設定した。すなわち@記録史料群の構造化に関する研究、AEAD規格による情報の組織化のための研究、B情報提供とネットワークシステムに関する研究を進め、最終的には、Cそれらの取り組みを、アーカイブズ全体の電算システムとの関わりで位置づけることをめざす、というものである。」(本書「あとがき」より) |
【主要目次】 |
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第1部 |
アーカイブズ情報の共有化と情報社会 |
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第1章 |
社会学によるアーカイブズ論のための基礎的考察
−2つの情報社会論− |
安倍 尚紀 |
第2章 |
政府のアカウンタビリティとアーカイブズ
−20世紀前半のヴィクトリア州公文書管理を事例として− |
藤吉 圭二 |
第3章 |
諸外国におけるアーカイブズ情報共有化の現状とその手法 |
坂口 貴弘 |
第4章 |
史料保存機関における情報資源化の取り組みと課題 |
大友 一雄 |
第5章 |
国立国語研究所における研究資料の保存と活用について −集中管理の実現とEADによる資料記述の模索−
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森本 祥子 |
第2部 |
アーカイブズ情報の概念と構造 |
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第6章 |
国際標準(ISAD(G)2nd / ISAAR(CPF)2nd /ISDF)による組織構造体と機能構造体としてのフォンドの統一的把握
−アーカイブズ・レコード・マネジメントにおけるアーカイバル・コントロール構築のために−
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青山 英幸 |
第7章 |
フォンドとシリーズの関係について
−北海道庁本庁拓殖関係文書の編成と記述に携わった経験を振り返って−
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青山 英幸 |
第8章 |
レコード・マネジメントにおける国際標準の適用 |
吉田 千絵 |
第3部 |
アーカイブズ情報共有化の実践技法
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第9章 |
EADの概要と日本における動向 −国文学研究資料館の事例を中心に−
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五島 敏芳 |
第10章 |
EAD/XMLのウェブ上での表示とXSL −国文学研究資料館の事例−
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丸島 和洋 |
第11章 |
表計算ソフトを利用した史料目録EAD化のためのツール |
村越 一哲 |
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