地域社会からみた「源平合戦」
福原京と生田森・一の谷合戦

岩田書院ブックレットH-02

歴史資料ネットワーク(史料ネット) 編

2007年6月刊
A5判・118頁・並製本
ISBN978-4-87294-474-7 C1321 \1400E
1400 (税別)
*2刷出来

 寿永3年(1184)2月7日、源義経が平氏の陣営を奇襲した一の谷合戦は、源平合戦のなかでも、最もよく知られた合戦のひとつであろう。
川合論文では、この一の谷合戦をとりあげ、源平合戦の実態を地域社会との関わりから検討する。従来、地元では、義経が進軍した鵯越のルートや「坂落し」の場所をめぐってさまざまな説がだされているが、本論では、一の谷合戦に地元の人々がどのように関わったのかという視点で、合戦の全体像を捉える。
市沢論文では、地域社会から平氏の福原遷都の意味を考えるために、西摂津・東播磨の平氏勢力圏を復元し、福原京がどういう位置を占めるかについて、地域的な広がりのなかで考える。
巻末には、詳細な関連地図と史跡解説を付した。
前著『平家と福原京の時代』(歴史資料ネットワーク編、岩田書院、2005年)に続く成果。
2005年9月に開催された「シンポジウム源平合戦−伝承された戦いの虚実」を再編集。

【主要目次】
 
このブックレットができるまで─────藤田 明良
生田森・一の谷合戦と地域社会─────川合  康
  内乱の諸段階と生田森・一の谷合戦/
  生田森・一の谷合戦の「城郭」戦/
  民衆の戦場への動員/
  摂津武士の動員と摂津国惣追捕使多田行綱/
  軍勢を先導する「案内者」/鵯越と多田行綱
南北朝内乱からみた西摂津・東播磨の平氏勢力圏
     ─────市沢  哲
  南北朝内乱と西摂津・東播磨
  −山田荘とその近辺の地勢学−/
  西摂津・東播磨の平家勢力圏
  −平家のテリトリーの縦軸と横軸−/
  西摂津・東播磨の平家勢力圏の歴史的性格
生田森・一の谷合戦史跡地図─────樋口健太郎


ご注文へ TOPEへ