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愛知大学綜合郷土研究所研究叢書S 持続する社会を求めて −生態系と地域の視点から− 市野 和夫 著(元 愛知大学教授/1946年生まれ) 2007年3月刊・A5判・168頁 上製本・函入 ISBN978-4-87294-462-4 3600円 (税別) 品切れ |
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この半世紀にわたる地域の不適切な開発や管理により、地域環境がどのような影響を受けたかを明らかにし、長期的に見て、どのように環境保全・修復を行なえばよいか、また社会の存在・活動のあり方をどのように変革するべきかについて、大まかな見通しを述べる。 |
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【主要目次】 | |
第1章 | 持続する社会−定常社会とは− |
成長する社会像からの脱却/「ほぼ定常状態」にある地球表層/エネルギーの流れと大気や水の循環/生物・生態系を社会の基準に/定常系の視点からみた「熱エネルギー」/「自然エネルギー」の用語について | |
第2章 | 20世紀後半の産業社会の負債(1) −エネルギー浪費構造、物質循環系の破壊− |
生物・生態系の物質循環を破壊する化学物質/原子核技術のエネルギー産業への利用/ エネルギー資源の浪費と熱機関 | |
第3章 | 20世紀後半の産業社会の負債(2) −開発に伴う地域環境破壊/伊勢三河湾集水域− |
河口・内湾の干潟・浅場の重要性/伊勢湾奥部と木曽三川の開発/三河湾沿岸と矢作川・豊川の開発/汽水域埋立の影響/豊川水系水資源開発/一斉造林と人工林の放問題置 | |
第4章 | 理想の郷土を求めて −20世紀後半の産業社会の負債を解消し、定常社会に必要な条件を整える− |
生物生態系の原理に社会の物質循環をあわせる/核原子力産業からの速やかな撤退/循環再利用を前提とした物質管理/エネルギーの浪費を抑えた自然エネルギー社会/生物多様性を組込んだ社会/流域圏を共有空間として位置づけ共同管理 | |
第5章 | 足元の環境と地球的視野と |
「太陽の家」のエネルギー収支/個人下水道/東洋の人工湿地/ヨーロッパの人工湿地/デンマークの風力発電/三宅島とカムチャツカのハンノキ/オランダのワール川と豊川の氾濫原 | |
第6章 | 中部地方の植物を地球規模の視点から |
熱帯雨林のシイとマテバシイ/熱帯の高山キナバルの植物/雲南のアベマキのなかま/カムチャツカでみる北方系植物/日本列島は北と南をつなぐ回廊 | |
付 章 延命を画策する大型公共事業、設楽ダム計画 設楽ダム建設計画とその問題点/環境影響評価方法書・準備書に対する意見書 |
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