餅なし正月の世界
  −地域民俗論序説−


都丸 十九一 著
(とまる・とくいち/1917-2000)


2009年9月刊
A5判・458頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294-365-8 C3039
14800円
「「餅なし正月」は、わが家の家例であり、「地域民俗」の研究は、私の常に実行してきたところである。」(都丸「はじめに」より)
群馬県の民俗学研究を牽引した氏の業績を集成。
「都丸の民俗学研究の根底には、徹底したフィールドワークと、地域に根ざした生活者の認識、という二つの柱が、たえず緊密な形で流れることになる。…まさに都丸は地域における「民俗的生活の実践者」ということができる。」(板橋春夫「解説」より)
「群馬県内の家例の民俗を調べてみると、正月に餅を食べないのが普通」であるという餅なし正月の事例をはじめとして、民俗芸能・人生儀礼・生業などの諸論を収録する。
【主要目次】

第1章 餅なし正月の民俗
 餅なし正月の家例/
 餅なし正月と雑煮/
  『閭里歳時記』と群馬の民俗

第2章 地域社会と民俗芸能
 地域伝承と語り物/
 地蔵信仰と地域社会/
 岩舟地蔵念仏の地域展開/
 群馬の民俗芸能

第3章 人の一生と食物
 誕生の民俗/
 結婚の習俗/
 年祝いと厄年/
 葬送儀礼雑考/
 人の一生と食物

第4章 生業の民俗
 群馬県の生業−農林業を中心として/
 諸職の民俗

第5章 地域民俗学の立場
 民俗の地域性−群馬県を例として/
 歴史と民俗学/
 県民性と民俗/
 民俗学からみた上州の民家

付:ケイヤクと村規約
解説:都丸十九一の民俗学(板橋春夫)
都丸十九一 略年譜

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