古代山寺の考古学
平場構造と寺域空間を中心に
古代史研究叢書15

上野川(かみのかわ) (まさる)
(日本考古学協会会員/1955年生まれ)


2024年10月刊
A5判・322頁・上製本・函入
ISBN978-4-86602-174-4 C3321
6900円 (税別)
前冊『古代中世山寺の考古学』(岩田書院、2018)の成果をもとに、本冊では時代を古代に絞り、その骨格をなす山寺遺跡の平場構造類型としての「多段性平場構造山寺」と「一面性平場構造山寺」を分析する。そのため、著者が新規に作成した山寺遺跡断面図と山寺遺跡中枢空間平面模式図などを用い、その空間構造を論じる。
また、前冊では主として、北東日本の山寺群を対象としたのに対し、本冊では南西日本の山寺も実地踏査して、全国的規模での山寺類型論を目指した。
【主要目次】

序 章 本書の目的と論点
第1部 古代山寺の平場構造と南西日本の山寺遺跡
第1章 多段性平場構造山寺の分析
第2章 一面性平場構造山寺の特質
第3章 古代山寺の小規模平場と空間機能
第4章 中国・北陸・四国の山寺遺跡
第5章 九州の山寺遺跡
第2部 古代山寺の周辺環境 −北関東の事例から−
第6章 宇都宮丘陵における古代遺跡(大志白遺跡群)と仏教遺物
第7章 日光男体山頂遺跡出土の鉄製馬形と古代の祈雨
第3部 古代山寺研究への展望
第8章 古代山寺の鍛冶操業地点
第9章 古代山寺の僧房
第10章 基肄城跡出土の「山寺」墨書土器
第11章 鬼城山(鬼ノ城跡)の山寺遺構と山寺遺物
第12章 山陰栃本廃寺跡の検討 −山寺類型論の視点から−
結 章 本書の結論と山寺考古学の課題
参考文献/図表目次

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