天正六年十月 荒木村重「逆心」
−伊丹有岡城から尼崎城へ

砂川(すながわ) (ひろし)
(相愛大学名誉教授/1947年生まれ)


2023年1月刊
A5判・268頁・並製本・カバー装
ISBN978-4-86602-148-5 C3021
4900円 (税別)
織田信長から「播磨方面軍司令官」を任命されていた荒木村重(1535-1586)は、天正6年10月、信長に突然「逆心」した。そして、信長方に包囲されていた本城の伊丹有岡城から、単身で尼崎城に移ってしまった。それは、なぜか。 その結果、一族郎党、その家族も含め皆殺しにされる。しかし、信長に叛いて生き延びた戦国武将はいないと言われるなか、村重は本能寺の変後、堺に戻り、茶人として復活し、天正14年に死去。享年52。 この「逆心」と尼崎城への「移動」の理由については諸説があり、いまだ納得のいく説明は示されていない。 本書は、『因幡鹿野城主 亀井茲矩』(岩田書院 2022)に続き、国文学研究者でもある著者が、一次史料が少ないなか、関係資料を使い、村重の心意を探る。
【主要目次】

第一章 村重の「播磨方面軍司令官」任命

第二章 村重の「播磨方面軍司令官」解任

第三章 村重「逆心」(1) 慰留・説得と「調略」

第四章 村重「逆心」(2) 本願寺との同盟

第五章 村重の尼崎城「移」動

付章一 『信長公記』の世界(1) 村重への視線

付章二 『信長公記』の世界(2) 信長への視線

終 章  「逆心」の位相とその後の有岡城

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