都市祭礼の民俗学
四日市祭の歴史と民俗

東條 寛 著
(四日市市立図書館副館長/1957年生まれ)

2006年6月刊
A5判・232頁・上製本・カバー装
ISBN4-87294-433-X
5900円 (税別)
「この論集はいわゆる聞き書きのみでなく、文献史料や絵画資料も使用して多角的に四日市祭の全体像を明らかにしたつもりである。同時に地方の一都市の祭礼を考察するだけでなく、東海地方というより広い範囲での祭礼文化のあり方の中での位置付けについても考慮したつもりである。鯨船行事についても、現在の民俗の把握から単純に捕鯨の民俗行事化ということではなく、その背景について考察を加えた」     (「まえがき」より)
現在の「大四日市まつり」には、戦災を免れた大入道や鯨船や富士の巻狩りの練り物や、戦後復活した大名行列や一部の名古屋型山車が登場するが、本書は、往事の盛大な姿と、現行の民俗行事とから明らかにした、都市祭礼の民俗学。

【収録内容】 
第1章 都市と祭礼
第1節 近世都市祭礼の文化史
第2節 大山と車楽―東海地方における山車文化の伝統―

第2章 四日市祭の歴史と民俗
第1節 大山と練り物―近世四日市祭の民俗的構造―
第2節 『四日市諏訪明神御祭礼黍物』に見る四日市祭
第3節 地方都市における都市祭礼の変遷―四日市祭の場合―
第4節 大入道山車の登場―由来と沿革―
第5節 四日市祭と鯨船行事―練り物としての鯨船―

第3章 鯨船をめぐる民俗
第1節 鳥出神社の鯨船行事
第2節 四日市市南納屋町の鯨船行事
第3節 四日市市磯津町の鯨船行事
第4節 北勢地方南部の鯨船行事
第5節 鯨船行事の成立と民俗的背景

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