中世絵巻物の最高傑作『一遍聖絵』の中から十二の名画(名場面)を選び、宗教絵巻の本質や原点がどこに表れているか、どんな意味をもっているかを論じ、一遍の宗教の本質を明らかにする。併せて、聖絵に見られる乞食・癩者などの被差別民についても検討を加える。
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【主要目次】 |
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『一遍聖絵』の十二名画 |
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巻1「善光寺」 ―これが宗教画だ |
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巻2「菅生の岩屋」 ―秋の女神の紅葉 |
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巻2「桜井の別れ」 ―春の女神の桜花 |
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巻3「那智の滝」 ―山犬は御先 |
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巻3「熊野本宮」 ―童子は不浄者
付:賤視は南北朝・室町以降にあらず |
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巻4「福岡の市」 ―創作神話と空想画 |
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巻5「祖父通信の墓」―転経念仏 |
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巻5「雪中遊行」 ―村はずれの一本杉 |
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巻6「富士山」 ―宗教画と創作神話 |
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巻7「市屋道場」 ―堀川いかだ曳き
補:乞食と癩者 |
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巻8「丹後久美浜」 ―竜と非人 |
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巻12「一遍入滅」 ―嘆きの一遍 |
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総括と反省 ―柳宗悦批判 |
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一遍の天王寺賦算と乞食
一遍と金銭/天王寺の西門/乞食と賦算 |
『一遍聖絵』に見る草履・草鞋と被差別民の草履作り |
『一遍聖絵』作成と聖戒・真教 |
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武田佐知子編『一遍聖絵を読み解く』
今井雅晴著『一遍と中世の時衆』
栗田勇著『捨ててこそ生きる 一遍 遊行上人』
砂川博著『平家物語の形成と琵琶法師』
砂川博著『一遍聖絵研究』
大橋俊雄氏の人と学問 |
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