若狭路の祭りと芸能
錦 耕三遺稿集T・別冊

橋本裕之・垣東敏博 編

2005年3月刊
A5判・函入
本編T:上製本・560頁/別冊「王の舞 舞踊譜」:並製本・160頁

ISBN4-87294-377-5
本編T+別冊 揃18800円

 著者は明治40年生まれ。国学院大学卒業後、朝日新聞社入社。福井通信局長時代に若狭の民俗調査をおこない、詳細な記録を残す。そのご同社の出版局に異動し、民俗学研究所編『日本民俗図録』などを手がける。昭和36年没、享年53歳。
 「久しい年月、折口先生に教示をうけている間に気づいたことは、芸能史の理論よりも、まず民俗芸能を採録して他種の芸能や他の地方の芸能と比較し検討し得る学術資料とする、即ち芸能を標本化することが大切だと考えた。その上で、もっと充実した芸能史をつくることである。私は私なりの採録方法を考え出したが、舞踊の採譜は、今の日本舞踊若柳流の譜を動的にしたものに止った。」(本書より)
 著者は、このような考え方のもとに、若狭(特に三方郡を中心として)で春の祭礼に行われる「王の舞」の詳細な舞踊譜をはじめとする貴重な記録を残した。
本書は、ほとんど未発表のままの原稿を 初めて活字化するもので、『王の舞の民俗学的研究』の著者である橋本裕之氏による解説を付す。
【主要目次】
王の舞の研究
王の舞
王の舞(草稿)
弥美神社の春祭り
山東村織田神社の祭礼
湖畔のまつり
向笠の祭り
藤井の春祭り
相田の春祭り
闇見祭り
能登祭り

別冊「舞踊譜」本文見本

【遺稿集 全2巻】続刊 U若狭路の暮らしと民俗 2006年3月刊

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