岩田選書◎地域の中世@
扇谷上杉氏と太田道灌

黒田 基樹著
(駒澤大学非常勤講師/1965年生まれ)

2004年6月刊 
ISBN4-87294-326-0
A5判・222頁・並製本・カバー装

2800円

*3刷出来
「太田道灌を理解するためには、その主家である扇谷上杉氏について理解することが必 要となる。扇谷上杉氏については、これまで本格的な研究は少なく、その動向を通観した著作もみられないのが現状である。…北条氏の影に隠れがちとなるが、扇谷上杉氏の存在は、戦国前期の南関東においては極めて重要な存在であった。それだけではなく、関東政治史においても常に主役級の役割を担っていた存在でもあった。そのため戦国前期の関東を理解するうえでは、この扇谷上杉氏についての追究を欠かすことはできないのである。
 本書は、この扇谷上杉氏について本格的に取り上げるものである。第T部では、扇谷上杉氏の動向について、主に享徳の乱からその滅亡までにわたって具体的に明らかにしようとするものである。…第U部では(扇谷上杉氏や太田道灌と)密接な関係にあった豊島氏・江戸氏・武蔵千葉氏の周辺領主の動向と、道灌の子孫で扇谷上杉氏の重臣として存在した江戸太田氏・岩付太田氏の動向について、それぞれ具体的に取り上げた。」(「はしがき」より)
【主要目次】
T 扇谷上杉氏の発展と展開
第1章 扇谷上杉氏の台頭
第2章 太田道灌と江戸地域
第3章 道灌謀殺と上杉定正
第4章 江戸城主上杉朝良
第5章 上杉朝興・朝定と北条氏の抗争
U 太田道灌をめぐる領主たち
第6章 室町後期の豊島氏
第7章 室町後期の江戸氏
第8章 享徳の乱と武蔵千葉氏
第9章 江戸太田氏の動向
第10章 岩付太田氏の動向
付録 年表/系図/参考文献
  
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