隼人の国の民俗誌@
田の神と森山の神


下野 敏見著
(元 鹿児島大学教授/1929年生まれ)


2004年5月刊 
ISBN4-87294-316-3

A5判・408頁・上製本・函入

9900円

隼人の故地・南九州の民俗誌。「隼人の国」の基層文化の理解に迫る。
第1編では、石像の「田の神」(タノカンサア)の問題を新しい視点から切り込む。第2編では、種子島の祟り山(ガローヤマ)をはじめとして、東北の葉山から沖縄の御嶽(ウタキ)までを見通す。そして第3編は、比較民俗学の視点から日本・アジアの民俗文化を見る。
続刊:御田植祭と民俗芸能(隼人の国の民俗誌A:全2巻)
【主要目次】
第1編 田の神と稲と森
第1章 田の神と十字架
−女タノカンサアの採り物をめぐって−
第2章 田の神石像(タノカンサア)の成立をめぐって
−地蔵型、修験者、田の神舞い、他−
第3章 稲と森の問題
−小島瓔禮論文によせて−
第2編 森山の神と岳の神
第1章 森山信仰と山岳信仰
第2章 庄内の森供養と種子島の石塔祭り
−東北と南島の亡霊供養−
第3章 森山と祖霊
−モイドンとガローヤマの成立について−
第4章 日本の森山の神
−東北のハヤマから沖縄のウタキまで−
第5章 屋久島の岳参り
−聖界と俗界、異界と神観念・妖怪など−
第6章 東アジアの森山の神と岳の神
−北の垂直信仰と南の水平信仰の交錯−
第3編 比較民俗学の視点から
第1章 日本列島の中央と地方
−文化伝播論再検討と地方の主体性・創造性の追求−
第2章 自給自足から職人出現
−西南日本の社会形態とモノづくり−
第3章 民具から見た列島の文化史
−生活史の産物としての民具の意義をすぐる−
第4章 隼人の国と竹の文化
−隼人族の竹器、南九州の竹製品のひろがりと特色を探る−
第5章 トビウオ文化の流れを追って
−チヌリクランの島からトカラ、屋久、馬毛、伊豆諸島へ−
第6章 門松の意味するもの
−タマ祭りと浮遊霊−
   
ご注文へ