昔話の発見 続 昔話のフォークロア

武田 正著
(山形短期大学教授/1930年生まれ)

2003年12月刊 
ISBN4-87294-299-X
B6判・232頁・並製本・カバー装

2800円
前著『昔話の発見−日本昔話入門』(1995年、小社刊)刊行後8年、「一つの民俗社会の中 で、具体的に、昔話語りが果たしてきた役割をふまえ、私の経験を通して、私のなかに形を成してきた〈昔話の世界〉を描くことに集中してみようと考えたのである」(本書より)
【主要目次】
1 魂をこめて語る
燕止めの昔話/笠地蔵/桃太郎
2 飢渇からの出発
牛方と山姥・ゴゼ(瞽女)さま/祭文かたりと早物語/飢渇ばなし
3 魂の共同体
村のなかのオナカマ/食っちゃ寝の化け物/共同体をつくる語り
4 生きる力を昔話からもらう
「お」のはなし/昔話で生きる力を
5 語りはこころの交流
秋餅むかしの正月ばなし/形式譚の誕生/歌う昔話
6 時代とともに歩く昔話
時代のうねり/下剋上社会と昔話/パロディー化と子どもの昔話
7 語りのなかのヴァイタリティー
笑話をさぐる/誇張譚から巧智譚へ/木小屋の狡猾者たち
8 幻想世界としての昔話世界
マヨイガを描く/いろいろな浄土/西行の登場
9 こころの王国の構築
妖怪の世界としての異界/こころの王国
10 山姥が住めなくなった
語り婆さの述懐/語りの声が小さくなった/観光民話の流行
現代伝説と昔話
都市伝説・現代伝説・現代民話/虚構としての話/物語性ということ/納得のしくみ
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