ふるさとを考える
愛知大学綜合郷土研究所
設立50周年記念シンポジウム報告集

愛知大学綜合郷土研究所編

2002年4月刊
A5判・136頁・並製本・カバー装
ISBN4-87294-240-X
2000円
【主要目次】
<基調講演>
21世紀と〈故郷〉の想像力について‥‥内田 隆三(東京大学大学院教授)
「故郷」という概念が どのようにでてきたのかを、鉄道の開通、民謡の流行、天皇と首都、帰省と定住、戦争と移動、農村の分解、故郷に「残った者、残された者」、故郷を「出て行った者、追い出された者」などのテーマから、21世紀の<故郷>を考える。
<報告>
都会で暮らす地方出身者にとっての「ふるさと」‥‥細江 達郎(岩手県立大学教授)
―高度成長期中卒都市移動者の長期追跡調査から―
青森県下北半島の中学生約900名を、昭和30年代後半から現在まで、「職業的社会化」の視点から追跡調査した成果。彼らにとっての「ふるさと」とは…。
出稼ぎ者にとって「ふるさと」とは何か‥‥原田 勝弘(明治学院大学教授)
―「出稼ぎの島」が「長寿村」となる条件を考える―
南西諸島加計呂麻島の過疎と高齢化が進む村が、「終の住処」として 人々をこの土地に引き寄せ、定着させる「帰るべき故郷」であるとみなす魅力的仮説を私達に投げかける。
民俗から「ふるさと」を考える‥‥伊藤 良吉(愛知県史民俗部会専門委員)
「ふるさと」は、故郷から遠く離れた人だけの世界では なかった。民俗の視点から見るときには、そこに生きる人々にとっての「ふるさと」が重要である。ここでは「ふるさと」を生活の場として生きる人々に視座を据え、民俗社会からその声を聞く。
<総合討論>司会‥‥武田 圭太(愛知大学綜合郷土研究所)
<シンポジウム参加記> 私にとっての「ふるさと」
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