家隠居と村隠居
―隠居制と年齢階梯制―

高橋統一著
(東洋大学名誉教授)

1998年6月刊
A5判・148頁・並製本・カバー装
ISBN4-87294-122-5
2200円
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「家隠居と村隠居の先後関係や両者の軽重・比重という問題を、一体どのように考えたらよいのだろうか。隠居制は従来、一般に家制度に関わる問題として論議され、調査されてきているが、それだけでよいのだろうか。…年齢階梯制の村落社会に受容された隠居制が、どのように存在し、機能しているのか、ということが問題になるのではなかろうか。隠居制の研究では、家制度としてだけではなく、年齢階梯制との関わりという、もう一つの視座も必要だと思うのである。」
(本書より)
表題論文のほか、「村落構造論と年齢階梯制」「社会学・民俗学と人類学」の2篇を収録。


【主要目次】

家隠居と村隠居―隠居制と年齢階梯制―
 家隠居か村隠居か―もうひとつの視座―
 漁村における隠居制と家意識
 年齢階梯制村落における隠居制
 近代化と隠居制の変容

村落構造論と年齢階梯制―近代化と文化伝統をめぐって―
 村落構造論と地域性=地域類型
 年齢階梯制の概念(定義・訳語・分布)
 伊浜調査
 若者組(若者階梯型)と宮座(長老階梯型)
 韓国の場合

社会学・民俗学と人類学―東洋大学ゆかりの人々―
 田辺寿利と米林富男―社会学における人類学への関心―
 鈴木栄太郎と小山 隆―社会学と社会人類学の接点―
 関 敬吾と瀬川清子―民俗学と文化人類学の接点―
 古野清人と馬淵東一―人類学と社会学・民俗学の交錯―


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