中近世の宗教と国家 今谷明 （横浜市立大学教授） 高埜利彦（学習院大学教授）編 1998年6月刊 Ａ５判・562頁・上製本・函入 ISBN4-87294-120-9 9900円 「宗教と国家研究会」に集う若手研究者を中心とした意欲的論文集。中近世の多岐にわたる宗教を、幕府だけではなく朝廷・門跡・公家などを含めた権力構造のなかで捉える。 【収録論文】 室町時代における宗教と国制 ……… 今谷　　明 寺社と初期室町政権の関係について ……… 田中　浩司 　　―祈祷（命令）を中心に　北朝との関連を視野にいれつつ― 室町初期の「修法」 ……… 高橋　千恵 　　―武家と寺院の関係を考えるために― 堺における遣明船と禅宗勢力 ……… 伊藤　幸司 　　―東福寺派と取龍首座について― 中近世移行期の法華宗寺内組織と檀徒の構造 ……… 古川　元也 京都の寺社と統一政権 ……… 伊藤　真昭 朝鮮生まれのキリシタン市兵衛の生涯 ……… 村井　早苗 伊勢・賀茂正遷宮前後争論をめぐる朝幕関係覚書 ……… 間瀬久美子 霊元院政について ……… 山口　和夫 近世中期における吉田家批判の現実化 ……… 井上　智勝 　　―神位宗源宣旨を題材に― 伊勢御代参の年頭恒例化と将軍権威 ……… 笠原　　綾 近世の幕府儀礼と三方楽所 ……… 小川　朝子 　　―将軍家法会の舞楽を中心に― 近世後期における武州三峰山の発展 ……… 西村　敏也 　　―異宗門交渉をキーワードに― 近世中後期関東における祈祷寺檀関係 ……… 朴澤　直秀 幕末期、蝦夷地への寺院建立と開拓政策 ……… 谷本　晃久