No.785(2012.12)

【断裁処理断念】

 岩田書院では、毎月末の在庫をウェブ上で公開している。それを見ると判るのだが、保管倉庫が3つに分かれている。もともと、1箇所で済んでいたものが、在庫増加にともない、第2・第3倉庫まで借りている、という状態。これだけ毎月保管料がかかる、ということで、売れない在庫をお金をかけて保管している、ということ。
 そこで、一気に減らそうと思った。断裁処分です。以前にも書いたことがあるが、断裁せずに第2市場に流す手は、ある。しかし、それをやると、岩田書院の本は安く買える、ということになって信用の問題にもなる。
 で断裁の話。断裁するからには、著者に連絡してからのほうがいいだろう。その際は特別価格を設定して、できるだけ引き取ってもらおう。その割引率まで考えた。
 1〜9部(3割引) 10〜49部(4割引) 50〜99部(5割引) 100部以上(6割引)
 で、在庫リストをチェックしたら、なんと 対象商品が140点になってしまった。これだけの手紙を出すの?。え〜っ?。1か月間、「手紙を出さなくちゃ」と ぐずぐずしてたが、そんなことをしてる場合か、って感じで結局断念。いっそのこと、断りなしに裁してしまおうかとも思う。
 そもそも、私、在庫を断裁することに罪悪感はない。不良在庫を抱えて、不要な経費を払って、経営が悪化して、新刊の刊行に影響するくらいなら、どんどん断裁すべし、である。あるとすると罪悪感ではなく、反省かな。あ〜あ、こんなに残しちゃったか…という。違うか…、商売ってうまくいかないもんだな、というあきらめかな。
 そう、終わったことは、いくら考えても仕方がない。でも、同じ事を繰り返してるというのもどうかと思うがな。