No.684(2011.5)

【震災義捐金】

 岩田書院は、今年(2011)中の学会・研究会・シンポジウムでの現金売り上げの1割を、東日本大震災の義捐金として寄付することにします。日赤に寄付する方法もあるのでしょうが、やはり、歴史系の専門書の出版社としては、現地での史料保存(保全)に役立ててほしいと思います。ただ、現地の横断的な組織ができるかどうか、現時点では不明なので、そこは、全国の史料ネットのまとめ役でもある、神戸の「歴史資料ネットワーク(史料ネット)」に寄付をして、そこで現地への人の派遣費用や、現地の組織への支援の足しにしてもらえれば、と思っています。
 このことが史料ネットのブログで公開されたら、さっそくツイッターでつぶやきが。「買えってことだな(笑)」。皆さん、よく判ってらっしゃる。
 寄付金の目標ですか?。1年間の学会売上げを集計したことがないので、よく判らないのですが、売上げ500万円、寄付金50万円、ですね。
 ところで、この寄付行為、意外とむずかしいのです。たとえば 岩田書院が100万円寄付する、と言ったら(できないけど)、きっと、「岩田書院って儲かってるんだ…」、と思うでしょ。これが10万円だったら「たったの10万円」と思うでしょ。売上げの1割を寄付する、と言ったら年商1億円だから1000万円になってしまうし、1%でも100万円になるけど、なんかせこいと思われる。
 学会売上げの10%にすれば、売上げが10%上がれば同じことになるし、たとえ同じ額でも、震災による売上げ減を10%カバーできたと思えばいいわけだし、売り上げ目標もできるし、どの学会がいくら売れてるのか(売れてないのか)、みんなが判るし、出して出せない額ではないし…。
 ということで、今後、岩田書院では、逐次、学会売上げ、寄付金額を、ウェブサイトや「裏だより」で報告をしていきます。あちこちに緊張感を与えるかも知れませんが。これって、やっぱり、私ひとりだから出来るんです。あとに続けとは申しません。