No.632 (2010.8)

【「右開き」って どっち?】

「右あき」と読んでしまうから 混乱するんですね。本の扉を上にして置いた時に、本の右側があいている(左側が綴じてある)のは、横組みの本。逆に、本をひらいて、頁をめくる時に、右側に向かってひらいていくのは、縦組みの本。で、最初の「右開き」というのは、「右びらき」と読んで 右側に向かって頁をめくる本、ということで、縦組みの本のこと。これが正解(だと思う)。
 話は違うが、我々の業界用語で、割引率を示す時に「8がけ」という。これは「8掛け」で「×0.8」の意味で 20%引きのこと。これを「8欠け」と理解してしまうと、80%引きになってしまう。
 とりようによって、真逆の意味になってしまう例、2題でした。
 ちょっと話がずれるが、「入金」「送金」もまぎらわしい。お金を払うほうは「送金」、もらうほうが「入金」。だから、支払う人が「入金しました」と言うのは、おかしい。岩田書院は、「ご送金いただき、ありがとうございました」、「確かに入金しました」、という言い方になる。
 こんな話をしてたら、我々出版社の人間が印刷所に原稿を渡す時って、「入稿する」って言ってないか?、これって「出稿」じゃないか?。どっちだ?。