No257  2002年8月

リスクは分散させたほうがいいか

 昨年末に出版取次の鈴木書店が倒産した。新聞でも大きくとりあげられたりしたので記憶されている方も多いと思う。岩田書院の場合は、鈴木書店と直接の取引きはなかったので被害はなかったが、岩田書院が取引きしている地方小出版流通センターが鈴木書店と取引きしていて、そこの損害が1000万円であるという(「地方小通信」)。
 地方小出版流通センターは、その名のとおり、大手の取次店が相手にしてくれないような、地方の出版社や、中央(?)の小出版社の本を流通させている会社である。岩田書院は、書店経由の出荷のほとんどが地方小経由で、その取引高は、岩田書院の総売上の60%近くを占める。最近は、売掛け金も常に1500万円ほどある。ということは、ここが倒産すると、岩田書院も即、倒産である(怖ぁ〜い…)。
 岩田書院も年商1億円近くになったんだから、そろそろ、トーハン・日販という大手の取次店と口座を開いたほうがいいんじゃないの、と言われている。リスクは分散させたほうがいいのは判っている。


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