『紙と本の保存科学』を読む−修理業者の視点から

　園田直子（国立民族学博物館教授）編『本と紙の保存科学』（岩田書院、2009.10）が出版された。図書館やアーカイブでの資料保存に役立つようにと、保存科学者だけでなく、保存修復家や図書館員やアーキビストと共に、「それぞれの専門的な立場から執筆したもので、化学的な事項も含めた総覧的な内容になって」（はじめに、p.1）いる。「図書館や文書館等で紙資料の保存に関わる人が必要とする情報をまとめた書として、あるいは司書をめざす学生の基礎読本として、そのいずれにも対応できるように書かれたもの」（同、p.2）である。
（以下略）

本書初版に対する木部氏の評は、以下にＵＰされているので、ご参照いただきたい。
（岩田書院）
http://www.hozon.co.jp/hobo/archives/522