口承文芸研究


日本口承文芸学会(代表:中川裕)
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※第27・42・44号は品切れ













第46号(2023.03)
A5/228p 2200円(税別)
過去の語り、「今は昔」、現在での語り 藤井 貞和
アイヌ口頭文芸の継承における語り手と学習者の諸権利 奥田 統己
道産子が民俗学を学んで『ライフヒストリーレポート選』を編むまで
 −資料としての私(たち)−
菊地  暁
松谷みよ子『現代民話考U軍隊』と山本七平「軍隊語」論
 −資料としての私(たち)−
矢野 敬一
<問い手>の欲望としての<口承>
 −<資料としての私(たち)>を自覚することからみえること−
高木 史
源頼朝を巡る女性たち考
 −伊豆における北条政子・八重姫・静御前の伝説−
内藤 浩誉
静岡県における楠木氏伝承形成の過程
 −楠木正行を中心に−
廣木 双葉
民話「雉子のはなし」の発生と伝播 大橋 和華
「灰坊」と「魔法の馬」 中村とも子
<第46回大会公開講演>  
 萩中美枝さんとアイヌの口承文芸研究 石井 正己
 萩中美枝さんのフィールドワーク 奥田 統己
<第81回研究例会>  
 東日本大震災から十一年
  −震災をめぐる現場の声と研究者−
山田 栄克
<シンポジウム:昔話の録音音源の保存と活用>
 昔話録音音源の処理と発信
  −青森県史における口承文芸調査資料から−
小池 淳一
 昔話音声資料の保存から活用へ 関根 綾子
 ドイツにおける「語り」研究音声アーカイブの形成と課題
  −「日常の語りアーカイブ」と「東欧ドイツ人民俗学研究所」を事例として−
法橋  量
<シンポジウム:未来につなぐ口承文芸−いかに継承していくか?>
 シンポジウムの趣旨 本田 優子
 アイヌ口承文芸にかける想い 木村 梨乃
 アイヌ語会話を続ける理由 原田 啓介
南米アンデス高地における先住民言語と口承文芸のいまと未来 藤田  譲
口承文芸が言語復興に果たす役割
 −ハワイ語の事例より−
大原由美子
チウコテシカオル 交差し、つながる道 北原モコットゥナシ
書評  
 ヘルマン・バウジンガー著、河野眞訳
  『口承文藝の理論 <民のうたごころ>の諸形式』
間宮 史子
 西座理恵著『「面」と民間伝承 鬼の面・肉附き面・酒呑童子』 今井 秀和
新刊紹介  

第45号(2022.03)
A5/252p 2200円(税別)
出雲神話の女神たち 三浦 佑之
妖精メリュジーヌとケルトの大女神
 −インド=ヨーロッパ神話の視点から−
渡邉 浩司
<シンポジウム:神話と昔話−女性神をめぐって−>
 シンポジウムの趣旨および報 間宮 史子
 アイヌの火神はなぜ老婆なのか 北原モコットゥナシ
 中央ユーラシアの女神・女戦士 坂井 弘紀
<研究例会:中近東・韓国・日本における子どもに手渡す物語>
 中東における子どもの本の世界
  −サウジアラビアを中心に−
片桐 早織
 近代韓国児童文学の開拓者・方定煥と現代韓国絵本の開拓者・柳在守の共通点
  −韓国の児童図書出版における個の尊厳とアイデンティティ−
大竹 聖美
 日本における子どもに手渡す物語 大島 廣志
<研究例会:東日本と西日本の西行伝承>
 西行伝承の東と西
  −「西行と熱田宮」「西行と亀」「西行のはね糞」「いちご問答」をめぐって−
松本 孝三
 東日本と西日本の西行伝承
  −東北地方の西行伝承「阿漕」と「泡子」の話をめぐって−
小堀 光夫
「学校の怪談」の記憶とそのリアリティー
  −「先生が教えてくれた話」をめぐって−
佐藤喜久一郎
中国における子どもの悪口唄の特徴と機能に関する人間学的考察 肖  塵嫣
坪田譲治の「タニシ」 藤井 倫明
モノの周囲を廻ると不思議な現象が起こる伝承と体験譚
  −雄蛇ヶ池の事例を中心に−
鈴木麻位子
松尾芭蕉別伝句の在地伝承化と句碑建立
  −現存する芭蕉別伝句句碑を基にして−
玉水 洋匡
若狭小浜の寺社における経済活動としての八百比丘尼伝説の利用
  −小浜発八百比丘尼伝説の各地への伝播とその影響について−
冨樫  晃
モンゴルの口承文芸ホーリンウリゲルの語り方に関する考察 蒙古 貞夫
北海道アイヌ口承文芸にみる黒キツネ神と神の印象色 安田 千夏
ゴリラ女房とその仲間
 −エーバーハルト121からAT485Aへ−
廣田 龍平
書評 金廣植著『韓国・朝鮮説話学の形成と展開』 石井 正己
新刊紹介  

第44号(2021.03) 品切れ
A5/328p 2200円(税別)
巻頭言:2020年の日本口承文芸学会 立石 展大
<緊急特集 新型コロナウイルス流行と口承文芸研究>
 緊急特集「新型コロナウイルス流行と口承文芸研究」に当たって 根岸 英之
 感染症流行下で開催された初のウェブ大会 間宮 史子
 「非日常」から「日常」へ
  ―研究例会の実施をめぐって―
中村とも子
大島廣志
繁原央
山田栄克
 「コロナ禍」を「福」に転じるための覚書
  ―『伝え』67号から見えてくるもの―
佐藤  優
 アマビエ考―コロナ禍のなかの流行神― 伊藤 龍平
 栃木にみるコロナ禍の覚書 永島 大輝
 コロナ禍伝承の可能性
  ―コトバ・フレーズ・ハナシの発生をめぐって―
米屋 陽一
 千葉県市川市の〈病疫伝承〉と2020年の伝承動態 根岸 英之
 疫病をはやらせに来る「一つ目小僧」への対処法 入江 英弥
 樺太アイヌの流行病に関する伝承 阪口  諒
 韓国の巫歌「ソンニムクッ」
  -天然痘の神をまつる儀礼/別神クッ・江陵端午クッ-
邊  恩田
 カランチン期ロシアのフォークロアより 熊野谷葉子
 疫病と口承文芸 ―イギリスの事例から― 美濃部京子
もう一つの虫追い
 ―福岡県久留米市城島町の平家伝説―
内藤 浩誉
毛越寺延年における深草少将伝説成立とその独自性 篠原 順子
東日本地域の寺院における八百比丘尼縁起の成立について 冨樫  晃
松尾芭蕉の句碑と語られる伝承
 ―江戸時代建立の句碑を基にして―
玉水 洋匡
国指定天然記念物における伝承を有する植物の実態 山川 志典
『おもろさうし』の「声」
 ―「詞書き」から捉える祭儀の段階―
澤井 真代
北東アジア諸民族の霊魂観
 ―魂の不滅と全身骨からの蘇生―
于  暁飛
「かちかち山」の国際比較
 ―モティーフと文化の共通性―
川村 直人
現代における人形の怪異伝承の研究 鳴海あかり
口裂け女は話されたか ―「俗信」と「説話」― 伊藤 龍平
説経の語問う力
 ―本地語りの意味とその消滅について―
内藤 久義
「創作アイヌ伝説」の作成過程
 ―「シトナイ伝説」の事例―
日辻よう子
<第77回研究例会 野村純一論―その研究手法と業績―>
 研究例会報告 山田 栄克
 野村純一と世間話研究 ―『日本の世間話』から― 常光  徹
 口承文芸の文化学―野村純一の視座― 小川 直之
書評  
 入江英弥著『オトタチバナヒメ伝承』 内藤 浩誉
 廣田收著『民間説話と『宇治拾遺物語』』 花部 英雄
 今井秀和著『異世界と転生の江戸―平田篤胤と松浦静山』 佐藤  優
 岩本通弥編『方法としての〈語り〉民俗学をこえて』 重信 幸彦
新刊紹介・口承文芸関連図書一覧  

第43号(2020.03)
A5/326p 2200円(税別)
<第43回沖縄大会公開講演>  
 琉球歌謡の文字との出会い
  −『おもろさうし』の「一/又」記載を中心に−
波照間永吉
 「南島説話大成」の可能性
  −四十五年のフィールド調査のなかで−
福田  晃
<第43回沖縄大会シンポジウム 危機言語の口承文芸>
 アイヌ・奄美・沖縄の日常語と伝統語の継承について 狩俣 恵一
 奄美のシマ言葉・島唄の伝承と、ウタを生み出す力 酒井 正子
 口承文芸のテキストと文法注釈 −琉球語の場合− 西岡  敏
 「沖縄・奄美・アイヌの伝承と記録」に参加して 熊野谷葉子
『おもろさうし』の「つゝ」 −対峙する力− 澤井 真代
アイヌ語の韻律の技法と類型 奥田 統己
八百比丘尼伝説の成立について−江戸初期の若狭小浜を中心に− 冨樫  晃
「酒呑童子」伝説と鉄砲・金属産業の信仰
 −『童子百物かたり』を中心に−
西座 理恵
『鬼三太残齢記』と会津街道
 −『清悦物語』と比較して−
三田 加奈
学校の怪談におけるトイレの怪異
 −昭和から平成を中心として−
大島万由子
手話を用いた語りの研究序論
 文化的ダイバーシティ・文化的エコロジーと説話伝承−
鵜野 祐介
大正・昭和初期の「民話」とその思想
 −水野葉舟や農民文芸運動を視野に−
野村 典彦
アイヌの感生説話 −韓日の比較− 北原モコットゥナシ
ジョン・バチェラーの著作に含まれる樺太アイヌの口承文芸 ピウスツキ資料からの転載の実態− 阪口  諒
<第75回研究例会 関敬吾の口承文芸観>
 趣旨説明 関根 綾子
 関敬吾伝説 野村 敬子
 父・関敬吾の想い出 関  信夫
 母と息子の「民話」 高木 史人
 関敬吾による日本昔話の分類 加藤 耕義
<第76回研究例会 災害の中の日常>
 趣旨説明 中村とも子
 寄りものとユイコ
  −福島県新地町の漁業を復興させるもの−
川島 秀一
 災害と記憶 花部 英雄
書評  
 飯倉照平『中国民話と日本−アジアの物語の原郷を求めて』 立石 展大
 三浦俊介『神話文学の展開 貴船神話研究序説』 三浦 佑之
 重信幸彦『みんなで戦争 銃後美談と動員のフォークロア』 伊藤 龍平
新刊紹介  

第42号(2019.03) 品切れ
A5/292p 2200円(税別)
語り物文芸の異類合戦物について
 −「餅酒合戦」を例として−
伊藤 慎吾
「漫談」の起動 −大辻司郎の思想を中心として− 真鍋 昌賢
泉鏡花と口承文芸 −俗談・巷説の世界からの創造− 伊藤 高雄
〈異化〉する語り手としての井上ひさし
 −「藪原検校」を中心として−
根岸 英之
姜の「瘤戒」と藤原惺窩
 −朝鮮の儒者に伝わった日本の「こぶとり」−
邊  恩田
「十和田の伝説」考 −八郎太郎譚を中心に−
 附『来歴集』「十曲沼」の全文翻刻
阿部 幹男
地下に隠された文字と伝承 −羊太夫伝説の世界− 佐藤喜久一郎
平田篤胤から柳田国男へ
 −問いを共有するオーラルな場と民間学−
矢野 敬一
「法事の使」と「馬の落物」をめぐって 大嶋 善孝
童話化された昔話
 −坪田譲治の『新百選日本むかしばなし』−
藤井 倫明
現代伝説の日中比較研究
 −「学校の怪談」を中心に−
李  軒羽
ゲーム化する「怪談」に関する考察
 −児童館での調査報告−
川島 理想
人格神の習合を考える
 −アイヌと近隣民族の類話を手がかりに−
北原モコットゥナシ
北海道アイヌ口承文芸「カラス神の人さらい子育て」の西進 安田 千夏
北海道アイヌの口承文芸にみるイナウの霊魂 阪口  諒
<シンポジウム:ローカルなものの生き延び方 −現代における人形儀礼の再文脈化>
 シンポジウムの概要 姜   竣
 門付けの「継承」と「復活」のはざまで
  −阿波徳島「三番叟まわし」の再興ともうひとつの記憶−
森田 良成
 スティグマのシンボルからアイデンティティのイコンへ
 −「マレビトの地理」が導く歓待の問い−
姜   竣
 人形儀礼と「語彙」 -津軽地方のオシラ神をめぐって- 山田 厳子
書評  
 野村敬子・杉浦邦子編『老いの輝き平成語り山形県真室川町』/坂口簾著『鈴と桔梗』 高木 史人
 岡部隆志著『アジア「歌垣」論 附・中国雲南省白族の歌掛け資料』 真下  厚
 岡部隆志著『アジア「歌垣」論 附・中国雲南省白族の歌掛け資料』 保坂 達雄
 藤井倫明著『瓜子姫の死と生 原初から現代まで』 立石 展大
 橘弘文・手塚恵子編『文化を映す鏡を磨く−異人・妖怪・フィールドワーク』 佐々木高弘
 原田信之著『隠徳のひじり 玄賓僧都の伝説』 今井 秀和
新刊紹介  

第41号(2018.03)
A5/202p 2200円(税別)
ペルーアンデスで『ワロチリの神々と人びと』に出会うまで −ラテンアメリカのさまざまな言葉− 唐澤 秀子
私が出会ったアメリカの語り 末吉 正子
アメリカ先住民の口頭伝承から「因幡の白兎」を再考する
 −レヴィ=ストロースによる分析−
川田 順造
アイヌの動物変身譚における「第3の変身」について 北原次郎太
北海道アイヌ口承文芸「人助け樹木神」について 安田 千夏
アイヌ英雄叙事詩におけるハヨクペの語られ方 遠藤 志保
八戸城下の奥浄瑠璃−新史料紹介− 阿部 幹男
説教と谷ノ者
 −『せつきようかるかや』、『中将姫御本地』から−
内藤 久義
千葉県鯛ノ浦におけるタイの食物禁忌 山口くるみ
擬似的な声の非人間的転回試論
 −ある「怖い話」の発生と流行にみる<電承>−
廣田 龍平
現代的な昔話の語りの場にみる語り手の実践
 −青森県津軽地方のある語り手を事例として−
斎藤 みほ
「社会的・共=競演的でひろい悟り」へのアプローチ
 −小学校教育史、国語科教育史との関わりから−
高木 史人
禁止から尊重、奨励へ −奄美のシマ言葉の変遷− 酒井 正子
<シンポジウム:口承文芸デジタルアーカイブの課題と展望>
 シンポジウムの目的と概要 熊野谷葉子
 個人調査資料アーカイブ構築の方法と課題
 −欧米・ロシアの口承文芸デジタルアーカイブを参考に−
熊野谷葉子
 アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブについて 安田 益穂
 音声等を含む多様なデータベースの現状と課題
  −人文情報学の立場から−
後藤  真
 世界口承文芸アーカイブの提案 樋口  淳
書評  
 河野眞著『ファウストとシンデレラ 民俗学からドイツ文学の再考に向けて』 斧原 孝守
 及川祥平著『偉人崇拝の民俗学』 伊藤 龍平
 野村敬子著『女性と昔話』 竹内 邦孔
 真鍋昌賢著『浪花節 流動する語り芸−演者と聴衆の近代』 細田 明宏
新刊紹介  

第40号(2017.03)
A5/258p 2200円(税別)
亀甲の由来譚の二種
 −東アジアにおける亀の伝承の諸相−
林  晃平
北海道民間説話を探る
 −伝説「紅スズラン」事例再考−
阿部 敏夫
アイヌ口承文芸で語られる河童について 大谷 洋一
アイヌ口承文芸に見るシャマン儀礼の再検討 北原次郎太
高野辰之の童話研究 藤井 倫明
福島県二地域における長者伝説
 −長者伝説の生成と伝承の一考察−
玉水 洋匡
蘇民将来説話再考 山口 建治
スウェーデンの昔話の日本への紹介について
 −初期の紹介者たち−
松村 裕子
首無し騎馬武者と日時についての一考察 永島 大輝
観光まちづくりの中の「商う芸」 矢野 敬一
言葉の文芸を次代につなぐ
 −現代の語り活動から考える−
杉浦 邦子
第69回研究例会:<怪異>の聞き方・聞き取り方
 −<口承>研究の視点から−
 本例会の企図・総括 今井 秀和
 江戸期の転生騒動にみる<怪異>の聞き方・聞き取り方の諸相 今井 秀和
 怪談を束ねる
  −明治後期の新聞連載記事を中心に−
一柳 廣孝
 学校の怪談と都市伝説 大島 廣志
 解説:怪異は「ことば」で象られ、はじめて怪異になるのである 飯倉 義之
第40回大会シンポジウム:ユーラシアと日本列島/世界の中のアイヌ叙事詩
 本シンポジウムの狙い・コメント 丹菊 逸治
 アイヌ叙事詩における英雄像 奥田 統己
 シベリア諸民族の英雄叙事詩とアイヌの英雄叙事詩
  −類型について−
萩原 眞子
 中央ユーラシアのテュルク叙事詩の英雄像 坂井 弘紀
スコットランドの聾者社会におけるストーリーテリングの研究 鵜野 祐介
書評  
    高木昌史著『グリム童話と日本昔話
     −比較民話の世界』
加藤 耕義
    梶濱亮俊訳『チベットの屍鬼四十七話 上下』 花部 英雄
新刊紹介  

第39号(2016.03)
A5/260p 2000円(税別)
昔話と唱え言・昔話の唱え言 −話型と伝承的表現− 廣田  収
「八百比丘尼」伝説の研究
 −佐渡の伝承と「田屋」をめぐって−
冨樫  晃
藤澤衞彦の伝説観考
 −『日本伝説叢書』を中心として−
関根 綾子
歌の発生覚え書き
 −生物言語学からのアプローチ−
末次  智
口承文芸の態様とその観念
 −菅江真澄の「古神社縁起」を導入に代えて−
星野 岳義
菊池力松一族による昔話伝承の実相
 −「食わず女房」の場合−
小池ゆみ子
都市語りの可能性
 −第68回研究例会を巡って−
野村 敬子
<シンポジウム 口承の記憶と継承>  
被害記憶の形象と継承 花部 英雄
昔話の伝承と再生
 −語りの場の記憶から見えてくるもの−
矢部 敦子
昔話の心理機能と意味世界 −個から場へ− 廣瀬 清人
<特集 比較研究の地平1:講演>  
ユーラシアの英雄叙事詩研究の方法をめぐって
 −テュルク・モンゴルの比較研究の試みから−
荻原 眞子
比較民話学のすすめ −柳田國男のグリム研究再考− 高木 昌史
ヨーロッパのメルヒェン研究と柳田國男の昔話観
 −ポルテ/ポリフカ編『KHM注釈』の書き込み調査を中心に−
横山 ゆか
<特集 比較研究の地平2:シンポジウム「口承文芸モチーフの分布と伝播」>
東アジアにおける昔話モチーフの分布 斧原 孝守
日本における「人の死の起源」モチーフとその世界分布
 −ペリョースキンのコンピューター・データベース活用の一事例として−
直野 洋子
環太平洋の神話 −分布・伝播研究のために− 山田 仁史
書評  
 佐藤健二『柳田国男の歴史社会学 続・読書空間の近代』 矢野 敬一
 佐藤健二『柳田国男の歴史社会学 続・読書空間の近代』 川村 清志
 大野寿子編『カラー版 グリムへの扉』 【マツ】村 裕子
新刊紹介  

第38号(2015.03)
2200円(税別)
<特集 震災と口承文芸>  
 「2011〜2014」と明旧とのあいだ 藤井 貞和
 被災地の資料集を編むということ
  −『福島県田村郡都路村説話集』を編纂して−
伊藤 龍平
 震災被災地における怪異の場 鈴木 岩弓
 「災害の経験を伝える」活動の最新動向
  −「災害かたりつぎ研究塾」の合宿活動をもとにして−
佐藤 翔輔
 「語り」「聞く」という営みに思うこと
  −東日本大震災の波の中から−
小野 和子
<シンポジウム:第38回大会「震災と口承文芸」>  
 震災と口承文芸 米屋 陽一
 3・11後の記録者たち
  −聞き語ることに即して−
小田嶋利江
 災害伝承と自然観 川島 秀一
 自然災害とシベリア先住民族の語り
  −語りは精霊を鎮める−
斎藤 君子
 魂呼ばいの声を聴く
  −シンポジウムの発表をめぐる断想−
鵜野 祐介
アイヌ英雄叙事詩におけるカムイという語の一用法 遠藤 志保
『大平廣記』収録「張雲容」
 −スタロスティナ論文の中国版「眠り姫」と林羅山の『怪談全書』−
横道  誠
沼田町の河童
 −弁天宮における河童のうわさの発生、伝播、消滅の過程−
松井 佳祐
赤い玉の話と浦島太郎 −話の発生と展開をめぐり− 林  晃平
現代における瓜子姫 藤井 倫明
敦賀市五幡の「蒙古来攻伝説」について
 −その生成変化と現在−
塩瀬 博子
現在語り活動における昔話伝承について
 −「月の夜ざらし」を例に−
原田  遼
例会記録  
 原話はどこあるのか
  −昔話の翻案・再話・二次創作と「原話意識」−
伊藤 龍平
  「枠物語」をめぐって 繁原  央
追悼 武田正先生 長野 晃子
    X・M・ガツァーク博士を偲んで 斎藤 君子
書評 新堀歓乃著『近代仏教教団とご詠歌』 真鍋 昌弘
    イタコ中村タケを記録する会編『イタコ 中村タケ』 山田 厳子
新刊紹介  

第37号(2014.03)
2200円(税別)
二〇〇歳を迎えたグリム童話
 −その現代における意義−
間宮 史子
哭きからウタへ−琉球と日本本土の葬送歌をめぐって− 酒井 正子
江戸東京の民俗信仰 大島 建彦
香川県三豊市荘内の浦島伝説 −伝説の生成と展開− 山田 栄克
棄老説話(難題型)の源流 田畑 博子
中日昔話における蛇婿の比較
 −「蛇婿と姉妹型」を中心に−
楊  静芳
武塔神とは何だったか
 −五道神から武塔神・五頭天王・牛頭天王へ−
山口 建治
加賀家文書「菊のかんざしみだれ髪」からの眺め
 −蝦夷通辞によるアイヌ語版「お吉清三」口説−
深澤 美香
カムイからの意思伝達のあり方
 −北海道アイヌの散文説話を中心に−
大谷 洋一
アイヌの叙事詩「メノコユカラ」(婦女詞曲)
 −若干のテキストについて−
荻原 眞子
アイヌ英雄叙事詩における結末
 −同一ストーリーにおける揺れを中心に−
遠藤 志保
短詩型歌謡の機能抱合
 −ロシアのチャストゥーシカを例に−
熊野谷葉子
例会記録   
 民話の時代と〈口承〉:一九五〇年代の民話運動と民俗学 重信 幸彦
 二年目の「3.11」から−「聴く」「語る」そして「記す」:「伝える/伝わる」をめぐって− 根岸 英之
第37回大会シンポジウム 「口承文芸」「民俗」研究の可能性を問う
 考えるヒントとしての昭和初期−シンポジウムをふり返って−
高木 史人
国際口承文芸学会第16回大会参加報告 丹菊 逸治
書評  
 立石展大著『日中民間説話の比較研究』 繁原  央

第36号(2013.03)
2200円(税別)
吉良上野介とは何者だったのか
 −史実、伝承、虚構のはざまで−
川田 順造
伝説の語る「歴史」
 −愛知県東浦町生路井の「杖立清水」をめぐって−
斉藤  純
肖像と伝説
 −市橋鐸・林輝夫師弟の内藤丈艸像蒐集から−
高木 史人
サハリン口承文学の地域差 丹菊 逸治
震災美談「君が代少年」考
 −有事下の愛国心と説話−
伊藤 龍平
<シンポジウム:口承文芸研究は都市伝説をどう扱うか>  
 「都市伝説」シンポジウムの趣旨と成果および展望 小池 淳一
 都市伝説が「コンテンツ」になるまで
  −「都市伝説」の1988〜2012−
飯倉 義之
 「都市伝説」という憂鬱 重信 幸彦
 都市伝説と「経験」 山田 厳子
 民俗学の1980年代と「都市」概念 渡部 圭一
<例会記録:第62回研究例会 3.11 一年後から>  
 はじめに  重信 幸彦
 被災地で考えたこと 葉山  茂
 ひとりの被災者として 山田 栄克
 「たましいという問題」 三浦 佑之
書評  
 野村典彦著『鉄道と旅する身体の近代』 川村 清志
 山本節著『異怪と境界−形態・象徴・文化−』 小池 淳一
新刊紹介  

第35号(2012.03)
2200円(税別)
奥浄瑠璃「安達物語」
 −語り本文の時代認定−
阪口 弘之
民話データベースの課題と可能性 樋口  淳
白拍子伝説の特性とその一考察 内藤 浩誉
昔話伝承における会話表現の働き 黄地百合子
サハリン島アイヌ民族の「三人きょうだい譚」の成立仮説
 −ニヴフ民族の「三人の猟師」からの影響−
丹菊 逸治
「佐銘川大ぬし由来記」の伝承世界 保坂 達雄
「雀の仇討ち」の呪力
 −北東アジアの類話からの考察−
齋藤 君子
揺らぐ「民謡」概念
−フランス政府による全国民謡収集(1852-57)に見る−
清水祐美子
御詠歌・和讃のふしと詞章に関する一研究
−五七と七五をうたう−
田村菜々子
女性人形遣いのライフヒストリー
 −乙女文楽の変遷をたどる−
神田 朝美
<シンポジウム/口承文芸研究の再編成>  
 口承文芸研究の再編成に向けて 川森 博司
 怪談と口承文芸  飯倉 義之
 史跡活用と昔話 加原奈穂子
 <声>のカタチ
 −奈良丸の義士伝はいかにして流通したか−
真鍋 昌賢
<シンポジウム/語りの実践と「つながり」の創出
 −まちづくり・記憶・文化資源−>
 
 小売業の外部性としての語りとまちづくり
 −新潟県村上市「町屋の人形さま巡り」を事例として−
矢野 敬一
 多摩ニュータウンにおける語りとその断層 金子  淳
書評  
 丸山泰明著『凍える帝国 八甲田山雪中行軍遭難事件の民俗誌』 重信 幸彦
 永池健二著『逸脱の唱声 歌謡の精神史』 小池 淳一

第34号(2011.03)
2200円(税別)
奄美・沖縄の民間説話研究の回顧と展望
 −私的回想などを中心に−
山下 欣一
琉球弧の神歌の人称表現 −宮古島狩俣の神歌から− 島村 幸一
アイヌの物語文学における人称表現 中川  裕
「神」としての声をめぐる実践
 −石垣島川平におけるマユンガナシの成員と「神口」−
澤井 真代
艶笑譚の一話型とその変容
 −口承説話における「主人公の交替」に及んで−
真下  厚
常陸坊海尊の長寿伝説と信仰
 −東北地方の青麻神社信仰を中心に−
佐藤  優
アイヌ英雄叙事詩における来歴話
 −鍋沢元蔵氏のテキストから−
遠藤 志保
台湾の美談の行方 −ある日本人教師の碑をめぐって− 伊藤 龍平
【シンポジウム/うた・語りにおける人称−だれが語り歌うのか】  
うた・語りにおける人称 −だれが語り歌うのか− 三浦 佑之
【シンポジウム/「再話」論の射程】  
「再話」論の射程 重信 幸彦
再話・再話史を考える  米屋 陽一
記述はゆれる 藤久 真菜
【シンポジウム/「世間」という問いから】  
「世間」再考 戸塚ひろみ
新聞紙面上の離婚相談に見る「世間」の変容 野田  潤
世間の変貌とカタリ −戦中戦後の巫女をめぐって− 山田 厳子
言葉にされた世界観
 −世間のすり合わせとしての世間話、あるいは伝説−
野村 典彦
【研究動向】  
ユーリー・べリョースキンの世界神話研究 直野 洋子
【書評】  
久野俊彦著『絵解きと縁起のフォークロア』 小池 淳一
勝俣隆著『異郷訪問譚・来訪譚の研究』 斎藤 英喜
島村幸一著『『おもろそうし』と琉球文学』 狩俣 恵一
語りを観る −批評の共有にむけて− 真鍋 昌賢
【新刊紹介】  

第33号(2010.03)
2200円
うたとは何か再考 藤井 貞和
1920〜30年代の日本における「仏教音楽」の成立とご詠歌 −「伝統の創出」を再考するために− 新堀 歓乃
方言研究と昔話研究−高田十郎の場合− 高木 史人
イマカンの変遷について 于  暁飛
南島における陰陽道系説話の展開 小池 淳一
Aomommomo(我つまびらかに述ぶ)について
  −アイヌ叙事詩ユカラの「一人称」叙述に寄せて−
荻原 眞子
日本の異類婚姻譚における人と動物のあいだの距離
 −「変身」の視点から−
中村とも子
【シンポジウム/演じる戦争・観る聴く戦争】  
「演じる戦争・観る聴く戦争」とは何だったのか
 −例会シンポジウムの試みから−
飯倉 義之
口承文芸から戦争を考える 野村 敬子
戦時下に響く「七つの声」
 −二代目天中軒雲月の演じ方について−
真鍋 昌賢
パフォーマンスとしての戦争展示一遊就館から考える− 丸山 泰明
【シンポジウム/口承文芸研究と女性一研究史に根ざして−】  
コーディネーターの立場から 野村 敬子
M・K・アザドフスキーによる「あるシベリアの女の語り手」について 荻原 眞子
『ペンタメローネ』の女性たち 杉山 洋子
【シンポジウム/ウタとカタリ−比較歌謡研究の現場から−】  
ウタとカタリのあいだ 永池 健二
奄美の口承歌謡にみるウタ(短詞型歌謡)とカタリ(長詞型叙事歌謡)の位相 −《烏賊曳き(いきゃびき・いちゃびち)》を例に− 酒井 正子
同音という指標−中世芸能のウタイとコトバ− 藤田 隆則
歌われる詩と歌謡
 −19世紀のビルマの鼓歌の詩形式を例に−
井上さゆり
【国際研究フォーラム】  
植民地主義と口承文芸研究 石井 正己
【研究動向】  
 国際口承文芸学会第15回大会報告
 −口承文芸研究はどこへ向かうのか−
間宮 史子
【書評】  
妖怪たちは加速する
 −怪異・妖怪研究文献紹介 2007〜2009−
飯倉 義之
笹原亮二編『口頭伝承と文字文化−文字の民俗学 声の歴史学−』 野村 典彦
小池淳一編『民俗学的想像力』 野村 典彦
野村敬子著『語りの回廊−「聴き耳」の五十年−』 高塚さより
福田晃著『神語りの誕生−折口学の深化をめざす−』 保坂 達雄
【新刊紹介】  

第32号(2009.03)
2200円
伝承と集合的記憶−予備的覚え書き− 川田 順造
折口信夫「三郷巷談」の意趣 小川 直之
アイヌ英雄叙事詩成立過程の時間層
  −ユカラにおけるイシカラ人の役割−
中川  裕
ねじ曲げられた機能主義
  −説話研究に見る人類学理論導入の陥穽−
金子  毅
「終止符のない」昔話の叙述
  −接続詞「さて」からみる昭和四十年代の叙述の交代−
小林美佐子
石垣島川平の儀礼における歌・唱え言・発話
  −習得過程での関連付け、実践をめぐる対照性と共通性に着目して−
澤井 真代
山梨県南部町の西行伝承
  −西行舊跡系圖・富士見西行・西行峠の伝承の位相−
小堀 光夫
アイヌ口承文芸にみられるエゾマツとトドマツ 安田 千夏
【シンポジウム/アイヌ・女性・口承文芸】  
聖伝にみる神話構造と叙述−アイヌ・女性・口承文芸− 藤井 貞和
女性の語りの妙−カムイユカラ(神謡)の問題− 荻原 眞子
【シンポジウム/語りと伝説−三河の浄瑠璃姫伝承−】  
鳳来山と浄瑠璃姫伝説 小林 幸夫
浄瑠璃姫をめぐる近世唱導 堤  邦彦
「浄瑠璃姫物語」−絵巻と伝承をめぐって− 深谷  大
【シンポジウム/声・歌・ことばの力】  
つたえる−佐々木喜善『聴耳草紙』の再発見− 石井 正己
ロシア口承文芸学の課題と使命 斎藤 君子
ウタということばのかたち
  −「聞き手」の登場をめぐって−
永池 健二
はなす、聞く、そして、見る、触れる伝承 斎藤  純
【書評】  
野村純一著『昔話の旅 語りの旅』 佐々木達司
萩中美枝著『アイヌ文化への招待−女性と口承文芸−』 藤井 貞和
日本口承文芸学会編『シリーズ ことばの世界』全四巻  川村 清志
姜竣著『紙芝居と〈不気味なもの〉たちの近代』 一柳 廣孝
川田耕著『隠された国家−近世演劇にみる心の歴史−』  細田 明宏

第31号(2008.03)
2200円
津軽の口説節の構造 笹森 建英
一九二○〜三○年代のご詠歌伝承にみる「正調」の確立 新堀 歓乃
鯖大師伝説の変容 関根 綾子
「聴耳」説話の形成と展開−中世期の説話を中心として− 佐藤  優
ゆるやかな共有−石垣島川平の来訪神儀礼における「神口」− 澤井 真代
アイヌ英雄叙事詩の戦闘場面−男の語りと女の語り− 遠藤 志保
「アルタイ讃歌」におけるアルタイ・エゼン 斯   琴
旧約聖書から題材をえたホジェン族口承文芸 于  暁飛
風呂小屋の精バンニク
−家の精ドモヴォイとの対比において−
山田 徹也
シンポジウム:鬼と山人−『津軽口碑集』を基点として− 佐々木達司
花部英雄
小池淳一
飯倉義之
シンポジウム:口承研究と女性 間宮史子
藤久真菜
山田厳子
シンポジウム:中国の正月風景 鈴木健之
鈴木正崇
川野明正
口承文芸研究からの現代批評:都市伝説は陰謀する 飯倉 義之
書評・CD評・新刊紹介
追悼 伊藤清司先生の仕事 飯倉 照平
     野村純一先生 常光  徹

第30号(2007.3)
2200円
「呪的逃走」―ユーラシアへの手がかり― 荻原 眞子
浄瑠璃における「クドキ」 細田 明宏
絶えゆくものの研究―「女川飯田口説」を中心に― 阿部 真貴
「起源」の刷新―「伝説」における「別伝」の創造と享受― 山田 厳子
北海道北広島市「大蛇神社」伝説の考察 阿部 敏夫
明治期の翻訳と昔話―『漁師とその妻』あるいは『金の魚』― 久保 華誉
雷神と山神の絆 百田弥栄子
【第三十号記念特集】〈声〉の採集者列伝 聞き手たちの時代
永遠の魂の探究者―知られざる小泉八雲の世界― 飯島 吉晴
実話という〈声〉―篠田鉱造の仕事― 重信 幸彦
「声」の発見―柳田国男と『遠野物語』― 石井 正己
「やろか水」伝説後日譚
―「やろか雨」噂から「入鹿切」噂に至るまでの輻輳を記録した市橋鐸とその生徒たち―
高木 史人
日本における国際比較―関敬吾の企て― 大嶋 善孝
「話」という方法―小井川潤次郎と仲間たち― 小池 淳一
比較の夢―町田嘉章と「民謡」の録音・採譜― 真鍋 昌賢
声の〈向こう側〉から昔話を分類する
―武藤鉄城「羽後角館地方昔話集」の方法―
飯倉 義之
記述への模索と「態」への気づき
―岩倉市郎の聴き書きを考える―
藤久 真菜
聴く力―丸山久子の昔話調査― 山田 厳子
翻字と翻訳―鈴木棠三の昔話調査と国語教育― 伊藤 龍平
声の配達人―阿彦周宜『天楽丸口伝』の方法― 川島 秀一
【第三十回大会】シンポジウム/口承文芸研究のこれから
三〇年前のぼくから三〇年後のあなたへ 高木 史人
思想としての口承文芸研究―関敬吾先生を巡って― 野村 純一
フィールドの現状から考える 酒井 正子
研究対象としての「二次的な声の文化」 真鍋 昌賢
学会創立三十年によせて
これからの課題―昔話内部の研究を― 小澤 俊夫
口承文芸の国際比較 伊藤 清司
日本口承文芸学会とわたし 飯倉 照平
学会発足の理念を大切に 佐々木達司
口承文藝研究の現在 大島 建彦
中国山地をフィールドとした田植歌研究 田中 瑩一
【語りと報告】
「多国籍社会日本」の昔
話―新たな語りの展望― 
語り:金基英 報告:野村敬子
【国際研究フォーラム】
グローバリズムのなかの口承文芸 荻原 眞子
【シンポジウム/伝説研究の新潮流】
「伝説研究の新潮流」へのいざない 小池 淳一
比較の視点から―渡来人伝説をめぐって― 逵  志保
文芸の視点から―静御前伝説において― 内藤 浩誉
歴史の視点から―「山賊」の伝説とその「系図」の創出― 佐藤喜久一郎
【シンポジウム/昔話を聴き続けて―『昔話採集家』・佐々木徳夫氏の半世紀から―】
声を文字に換えること 川島 秀一
【追悼】臼田甚五郎先生 福田  晃
【書評】
田中瑩一著『口承文芸の表現研究 昔話と田植歌』 高木 史人
田畑千秋著『南島口承文芸研究叙説』 真下  厚
堤邦彦・徳田和夫編『寺社縁起の文化学』 日沖 敦子
高木昌史編『柳田國男とヨーロッパ 口承文芸の東西』 加藤 耕義
[新刊紹介]

第29号(2006.3)
2200円
韓国のパンソリ―語りの様式と語り手― 邊  恩田
叙事詩の視覚的表現と受容について
―『ニーベルンゲンの歌』を中心に―
鴻森 大介
English Fairy Talesの出版経緯と再話
―Joseph Jacobsの再話意図(1)―
藤本 朝巳
文化の生成と伝承
―日本における「ロシア民謡」のケーススタディ―
森谷 理紗
アイヌの物語における社会矛盾の解決 坂田美奈子
文化圏を越える口承文芸―座頭昔話と早物語から― 下野 敏見
『神道集』とその矛盾
―複数の「上野国」のために―
佐藤喜久一郎
柳田國男と高見山の伝説
―旅行と『日本傅説集』の影響―
齊藤  純
名所との決別としての「木思石語」
―雑誌『旅と伝説』のあるき方―
野村 典彦
「名付け」と「知識」の妖怪現象
―ケサランパサランあるいはテンサラバサラの一九七〇年代―
飯倉 義之
台湾のデパートの「鬼」―〈世間〉の位相、〈話〉の位相― 伊藤 龍平
【シンポジウム/怪異・妖怪の世界】
「怪異・妖怪の世界」にむけて 常光  徹
化物からポケモンへ―キャラクターとしての妖怪― 香川 雅信
豚妖怪の伝承と伝播 田畑 千秋
【シンポジウム/海外の口承文芸】
フィールドの現在と研究 荻原 眞子
【研究動向】
国際口承文芸学会 第十四回世界大会報告 加藤 耕義
【書評】
花部英雄著『漂泊する神と人』『昔話と呪歌』 松本 孝三
酒井正子著『沖縄・奄美 哭きうたの民族誌』 末次  智
杉浦邦子編著『土田賢媼の昔語り――口から耳へ耳から口へ』 石井 正己
Hans-Jorg Uther The Types of International Folktales. A Classification and Bibliography 間宮 史子
[新刊紹介]

第28号(2005.3)
2200円
佐々木喜善論 ─口承文芸への逆襲 ― 石井 正己
伝説研究と菅江真澄
―柳田國男『山島民譚集(1)』をめぐって― 
小堀 光夫
田畑での口のかけ合い 藤久 真菜
『市川の伝承民話』における「世間話」「生活譚」再考
―市川市国府台周辺の「軍隊にまつわる話」を通して―
根岸 英之
日本における「豆と藁と炭」の旅 久保 華誉
「フィッチャーの鳥」のテクスト変遷
―『グリム童話集』『グリム童話選集』のテクスト分析―
間宮 史子
韓国の「徐福伝説」考 許  玩鍾
【シンポジウム・学校教育と口承文芸】
日本と海外、公教育の語りの授業 櫻井 美紀
聴き耳を育てるということ 米屋 陽一
【ラウンドテーブル〈ボーダーを越えるシマウタ―奄美・沖縄・東京〉】
越境するシマウタの現在 酒井 正子
【シンポジウム・口承文芸の「発生」と「創造」】
タトエ話の伝承世界―宮城県気仙沼地方の事例から― 川島 秀一
目の想像力/耳の想像力―語彙研究の可能性― 山田 厳子
【書評】
山下欣一著 『南島民間神話の研究』 島村 恭則
百田弥栄子著『中国神話の構造』 福田  晃
真下厚著『声の神話』 山下 欣一
【新刊紹介】

第27号(2004.3) 品切れ
2200円
奥浄瑠璃『田村三代記』の古層 福田  晃
十五夜の歌―餅と芋の昔話― 小林 幸夫
甲斐駿河における日蓮曼荼羅授与伝説の生成 荻野 裕子
伝説の主人公をモチーフにした地域文化振興事業
―千葉県市川市の「手児奈フェスティバル」に携わって―
根岸 英之
聞く「昔話」の文体
―『正部家ミヤ昔話集』編集・文字化作業から―
小林美佐子
『遠野物語』における固有名詞についての一考察 青木 俊明
叙事詩イマカンに謡われる婿選び 于  暁飛
日中「小鳥前生譚」の比較研究 立石 展大
【シンポジウム・地球環境と民話】 松谷みよ子
民話にみる地球環境
地球環境と語り 樋口  淳
幽霊マンション 丸山 顯徳
民話のなかの里山・川・海と人びとの暮らし 米屋 陽一
【シンポジウム・身体という場所―口承文芸研究の一視角―】
テレビ文化と視聴の歴史化にむけて 姜 竣
昔話研究者と身体 高木 史人
伝説をさぐるには電車に限る―総合的な身体感覚としての伝説― 野村 典彦
【シンポジウム・口承文芸の研究と継承――遠野からの発信】
遠野と口承文芸 石井 正己
【書評】
石井正己著『柳田国男と遠野物語』他 川森 博司
重信幸彦著『〈お話〉と家庭の近代』 野村 典彦
川島秀一著『漁撈伝承』 花部 英雄
邊恩田著『語り物の比較研究 韓国のパンソリ・巫歌と日本の語り物』 依田千百子
【新刊紹介】


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