播磨奇人伝
 

宇都宮大潔:編述
宮崎修二朗・大国正美・坂野訓子:編

播磨学研究所:発行
2006年12月刊
B5判・140頁・並製本

600円 (税別)
品切れ
播磨国の名家(奇人)220余名の略伝集。
著者・宇都宮大潔は、文化元年(1804)飾磨に生まれ、明治8年(1875)没。国学や和歌に強い関心を示し、陰陽家・歌人として知られた。本書の成立は、慶応2年(1866)頃とされるが、明治に入ってからも加筆を続けていたと思われる。
本書は、東京都立中央図書館(加賀文庫)所蔵の草稿本を翻刻したもので、従来、部分的にしか紹介されていなかった史料を、初めて全文活字化し、解説を加えた。
巻末に、50音順と地域別の人名索引を付す。
収録した人物は、近世後期に限り(藤原惺窩・大石良雄などの周知の人物は除く)、播磨に多い「よき人」を農漁民にも知らせる意図で編まれた書である。そのため、領主から表彰された善行者・孝義者を多く収録している。
*本書は『播磨学紀要』12 (2006.12) 所収のものを、別装丁で刊行したものです。
【収録内容】 

儒学・国学(股野充美、野々口進、ほか)
医学(「母子草」の著者の児島尚善、疱瘡薬製造の小島見碩、ほか)
工芸(姫路焼陶器師の周平、鉄器の明鎮平太郎、ほか)
武芸(鎗・柔術の高橋秀蔵、軍学者の大高源吾、ほか)
絵画(狩野派の法橋周得、晒屋のさらし屋為助、ほか)
茶道・花道・蹴鞠・相撲・紙細工
俳諧(栗本青蘿、丹頂堂守三、ほか)
狂歌(三木屋伝右右衛門、鍵屋治右右衛門、ほか)
浄瑠璃(加藤陽気軒、ほか)
製塩業(柴原幾左衛門、ほか)
大半は、学問風流を好む庄屋・篤農家に属する人々や農家の妻で貞淑・勤勉・孝行の人々で占められていて、逸話豊富で記述も詳細である。(「日本古典文学大事典」より)

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