「花祭り」の意味するもの
早川孝太郎『花祭』を超えて

山ア 一司 著
(元 愛知県富山村教育長/1939年生まれ)


2015年9月刊
A5判・316頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294-929-2 C3039
6800円 (税別)
評者:鷲野正昭(『民俗芸能研究』62  pp111-113  2017.03)
早川孝太郎『花祭』(1930年)刊行から85年。その詳細にして厖大なモノグラフを超えて花祭りの成立と展開を明らかにし、祭りの意味を探る。
前著『花祭りの起源―死・地獄・再生の大神楽―』(岩田書院 2012年)で花祭りの起源を明らかにし、その祭りの性格を解明した著者が、本書では、これまで未解明であった花祭りの成立過程とその歴史を究明し、「花祭り」のもつ意味や、祭りが寛永から寛文期に修験者によって創始されたことなどを、地元に残る史料をもとに解明する。
【主要目次】

第1章 花祭りの源流と修験道
 1 花祭りの源流
 2 修験道の儀礼と宗教思想

第2章 大神楽の成立と展開
 1 修験の土着と大神楽の創出
 2 大神楽の展開

第3章 花祭りの誕生
 1 大神楽から花祭りへ
 2 花祭りの変遷と変容
 3 花祭りの概観
 4 花祭りの司祭者・宮人・せいと衆
 5 花祭りの祭場・祭具・装束
 6 花祭りの日程と構成およびその次第

第4章 花祭りの展開
 1 花祭りにおける〔事前の行事〕
 2 花祭りにおける〔神招ぎ〕の次第
 3 花祭りにおける〔神遊び〕と〔演能〕の次第
 4 花祭りにおける〔神返し〕の次第

資料 花祭りの次第

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